プロが語る世界情勢・政治・経済金融の最前線!

The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2005/03/25 00:00  | 言いたい放題 |  コメント(0)

ライス長官の講演雑感


ほどだったが、流石IQ200といわれている彼女だけあって、簡潔で明快。どこかの国の大臣とは頭脳のほどがえらい違いである。

改めて米国務省のホームページで全文を読んでみたが、きっと自ら書いた文章だろう。すばらしい草稿だった。

短い時間に安全保障に関しても中国、北朝鮮などに対する米のスタンスをはっきり示していたし、もちろん今の牛肉騒ぎも触れていたが、残念なことに日本のメディアの中心は安全保障より牛肉が主で報じられていた。

安全保障の方が牛肉よりはもっとウェイトが高くてしかるべきなのに、メディアにとっては肉やライブドアの方が重要らしい。

メディアの公共性とは何かについても、このところ考えさせられることが多いのは困ったことである。ここで話しはフジテレビに飛ぶが、もともと素人に毛の生えたような三流タレントに、馬鹿な芸(?)をさせて使い捨て、ただ目先を笑わせることで視聴率を稼いでいたようなテレビ局が、買い占められて公共性を口にするなど、自分のことをわかっていないのではないか。だからこんな目に遭っているという反省がまるでない。

芸もない連中がテレビで馬鹿騒ぎして食っている姿を見せられれば、短絡的な若者は真面目に勉強したり努力したりはしなくなるのも無理はない。いま話題のニートやフリーターを作り出しているのに一役買っていたのではないか。その意味でメディアに改めて公共性を自覚させるのに役立った堀江社長の功績は大きい。

ニートやフリーターがはびこるなかで、ライス長官の講演に出席していた上智大の女子学生たちのすばらしいこと。きちんとした格好できちんと座り、しかもつぼを心得た質問を堂々としている姿を見て、日本もまだ捨てたもんではないと感じたが、対照的に男子学生のだらしなさも目についた。うす汚い格好で帽子をかぶったままデレッと座っている姿を見せられると、何れこの大学は女子大になるぞと思ったのは私だけではあるまい。堀江社長もそうだが、いま世の中に欠けているのは“躾け”ではないのだろうか。

ライブドア騒ぎも牛肉も、それなりに大きなニュースではあるのだろうが、もっと大事な“国家とは”ということを忘れているのが日本のいまのメディアであることに、つくづくと気付かさせられた講演だった。

当社に無断で複製または転送することは、著作権の侵害にあたります。民法の損害賠償責任に問われ、著作権法第119条により罰せられますのでご注意ください。

コメントを書く

* が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

いただいたコメントは、チェックしたのち公開されますので、すぐには表示されません。
ご了承のうえ、ご利用ください。