2011/11/02 05:28 | 昨日の出来事から | コメント(0)
RBA、1年振りに政策金利変更
昨日、RBAは2010年10月に政策金利を引き上げて以来、1年振りに政策金利の変更しました。
政策金利引き下げ決定後のRBA総裁Glenn Stevens氏の声明の主な内容は以下の通りです。
(1) これまで1年以上にわたり、RBAはインフレ上昇懸念から政策金利を緩やかに引き締める政策をとってきたが、ここにきて豪経済成長は緩やかになり、インフレ率も目標の上限に近づく可能性が低くなり、更には豪鉱山部門の好調さも落ち着いてきたことから、我々は政策金利をより中立的に運営することによって、豪経済の持続可能な経済成長と目標とするインフレ率2−3%を維持することが出来るとの結論にいたった。
(2) 豪経済は、緩やかに成長を続けているが、ヨーロッパやアメリカ経済の更なる低迷によっては、豪経済成長が低下する可能性がある。
(3) 鉱山部門の輸出はピークを迎えつつあり、近い将来、低下する可能性が大きいが、それでも輸出水準自体は依然と高い状態にある。その一方で、鉱山部門の投資は引き続き好調であり、これに関連した部門(輸送等)も他の部門に比べて好調である。
(4) しかし、その一方で、その他の部門について、たとえば家計部門は警戒的であり、また豪ドル高の影響もあって製造業や観光業がダメージを受けている。 失業率は、現在は5%近辺にとどまっているが、今後、やや上昇するかもしれない。
本日のRBAの政策金利の引き下げを受けて、ジュリア ギラード首相は「今日の決定は、これからクリスマスや、クリスマス休暇を迎える家計にとって歓迎すべきニュースであり、銀行も今回の引き下げ幅を十分に反映することを望む」コメントしています。
これを受けて、為替市場では、豪ドルは他通貨対比大きく売られ、債券市場は軒並み9〜10bp金利が低下(価格は上昇)しています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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