昨日、ＡＢＳ（オーストラリア統計局）が発表した２０１６年第４四半期の経常収支は、第３四半期のＡＵＤ１０．２ｂｎの赤字から３．８５ｂｎの赤字に拡大しました。　事前の市場関係者の予想はＡＵＤ４ｂｎの赤字でしたので予想よりは少ない数字となっています。背景には、予想以上に鉱山関連商品価格の上昇によって貿易赤字が縮小した事があります。また、第４四半期の財及びサービスの黒字がＡＵＤ７００ｍｎとなり、これがＧＤＰを０．２％押し上げる効果があります。

本日、２０１６年第４四半期のＧＤＰが発表されますが、第４四半期の経常赤字が予想よりも少なかった事から、第３四半期のＧＤＯは一昨日の＋０．６％から＋０．７％を予想する市場関係者が多くなっています。

これとは別に、民間のＨＩＡ（Housing Industry Association；住宅産業協会）が発表した１月の新規住宅販売は、前月比２．２％減少しました。また、中古住宅販売は１．５％減少し、マンションなどの集合住宅販売は４．３％の減少となっています。

地域別ではばらつきがあり、これまで好調だったシドニーのあるＮＳＷが６．８％減少し、メルボルンのあるビクトリア州では４．１％減少しています。　一方で、西オーストラリア州では、１２月は９．１％の減少でしたが、１月は１２．１％と大きくリバウンドしています。

HIA のチーフ　エコノミストHarley Dale氏は「これまでかつてなく長く、また大きな住宅ブームは終わろうとしているが、それでも引き続き好調さを維持している」とコメントしています。