2017/01/26 05:33 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、2016年第4四半期のインフレ率は+0.5%
昨日、ABS(オーストラリア統計局)が発表した2016年第4四半期の豪の消費者物価指数(インフレ率)は、前期比で+0.5%で前年同期比+1.5%となり、19年振りに低い水準となりました。事前の市場関係者の予想は、前期比で+0.7%(前年同期比+1.6%)を予想していましたので、予想以上に低い数字であったことに市場は驚きをもって捉えられました。
また、食料品やガソリンなどのエネルギー価格を除いたコア インフレ率は前期比で+0.4%(前年同期比で+1.55%)でした(事前の市場関係者の予想は+0.5%で前年同期比+1.6%)。
内訳としては、タバコが+7.4%、石油が6.7%、国内のホテルや旅行が+5.5%、自宅用住宅価格が+0.5%でした。 一方で、アクセサリーなどの装飾品が-5.1%、海外の旅行が-2.6%、ジュースなどのソフト ドリンクが-3.2%となっています。
これを受けて短期先物市場では、2017年6月に政策金利の引き下げを11%織り込む水準まで金利が低下(価格が上昇)しています。 一方で、数字の発表前までは2017年12月に政策金利の引き上げを32%織り込んだ水準で取引されていましたが、数字の発表後は29%織り込む水準まで金利は下落(価格は上昇)しています。
Capital Economicsのオーストラリア経済担当チーフ Paul Dales氏は
(1) 前回の数字(2016年第3四半期のインフレ率は+0.7%)では、インフレ率が一時的に上昇したが、今回の数字を見る限り、インフレの上昇はまだ起きていない。よって、我々の事前の予想通り、このままいけば、RBAは政策金利を現行の1.5%から1%程度まで引き下げるであろう。
(2) その一方で、市場は、RBAのよる政策金利の引き上げのタイミングを今年から来年に変更する必要があるであろう。
とコメントしています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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