2016/10/27 05:36 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、2016年第3四半期のインフレ率は前期比+0.7%
昨日、ABS(オーストラリア統計局)が発表した2016年第3四半期の豪のCPI(消費者物価指数:インフレ率)は、前期比で+0.7%(前年同期比で+1.3%)となり、2016年第2四半期に付けた17年ぶりに低い水準1%から上昇しました。
事前の市場関係者の予想は、第3四半期が+0.5%(前年同期比+1%)の予想でしたので、CPIは予想ほど悪くありませんでした。しかし、エネルギーや食料品を除いたコア インフレ率は前期比で+0.35%(前年同期比で+1.5%)と引き続きRBAが中期的な目標としている2~3%のレンジを大きく下回ったままです。
内訳としては、果物の物価が前期比で19.5%も上昇し、野菜も前期比で5.9%上昇しています。また、電気代が5.4%、たばこ代が2.3%、不動産価格が4%上昇しています。その一方で、ガソリン代が2.9%、電話などの通信代が2.5%下落しています。
これによって、市場関係者の多くは、11月のRBA定例理事会では政策金利は据え置かれ、来年にかけても暫く据え置かれるとの見方が広がり始めています。 また、短期金利先物市場でも、数字の発表前は政策金利の引き下げを14.5%織り込む水準で取引されていましたが、発表後は5.9%まで下落しています(金利は上昇し、価格は下落)。
Capital Economics のオーストラリア経済のチーフ エコノミスト Paul Dales氏は、「(今回の数字は上昇したが)、我々としては、中期的なインフレ水準の目標である2~3%に対して懸念を持っており、今後は住宅価格の上昇が期待できず、また労働市場は引き続き弱含む事(賃金上昇圧力がかからない事)から、当面は政策金利1.5%が据え置かれると考えている」とコメントしています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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