昨日、民間のNAB(National Australia Bank)が発表した９月のビジネス信頼感指数は、前月比変わらずの＋６ポイントでした。尚、ビジネスの現状を示すビジネス　コンディションは前月比１ポイント上昇して＋８ポイントでした。
市場関係者は、RBAが８月に政策金利を引き下げたので信頼感指数が上向くと期待していましたが、実際は殆ど変らない結果となっています。

NAB のチーフ　エコノミストAlan Oster氏は、
（１） ビジネス信頼感指数は過去の平均値で推移しているが、（８月の政策金利の引き下げを受けて）非鉱山部門が好調であることを背景に更に上昇すると期待していたが、海外要因の不確実性（アメリカの大統領選挙やヨーロッパのドイツ銀行の経営危機等）から実際は殆ど変らなかった。

（２） ビジネスの現状を表す一致指数は、僅かに上昇しているが、セクター毎にばらつきがあり、全体としてはまだら模様が続いている。

（３） ここにきてサービス関連の産業に失速の兆しが見え、特に小売り売上の現状は輸入コストの上昇を受けてやや悪化している。

（４） 雇用に関する指数は４ポイント下落して＋１ポイントとなり、ビジネス　コンディションほど良くない。

（５） 今後の政策金利については、引き続き緩やかな経済成長の下、住宅建築と鉱山商品価格の輸出が失速する事を理由に、２０１７年後半までに更に政策金利０．２５％の引き下げがあると予想している。