2016/09/01 05:51 | 昨日の出来事から | コメント(1)
日本の移民政策
先週号の英誌エコノミストに掲題に関する記事がありましたのでご紹介したいと思います。
東京の新大久保界隈では韓国料理の匂いが漂い、韓国語が飛び交っている。スーパー マーケットでは、キムチが売られ、インド人が経営するケバブ屋があり、イスラム教のパンフレットが置かれている。 また、この地域の不動産屋ではそれぞれの階で中国語、ベトナム語、タイ語で東京のちっぽけなアパートの契約がなされている。
それでも新大久保は日本では珍しい方で、日本全体としては、まだ、かなりの部分で外国人に対して移民の途は閉ざされており、その数は国全体で2%、人口にして127万人に過ぎず、OECDの国々の移民の平均値12%に対してかなり低い。その一方で、日本では、労働者の確保(特に日本人が嫌がる重労働者の確保)が出来ない企業が全体の83%に上り、今後、益々不足すると考えられている。 特に、2060年までには日本の人口は、少子高齢化によって87百万人に減少し、15~64歳までの就業人口は現在の78百万人から44百万人まで減少する。
これに対して安倍首相は、外国人の受け入れを増やす前に、就業比率の低い日本人女性の就業を引き上げる事を公言しているが、政府は、同時に外国人の移民も少しずつ引き上げ始めている。例えば、これまでは殆ど禁止されてきた家政婦などの低スキル労働者の受け入れを経済特区などで緩和し始めている。また、フィリピン人の介護士の申請要件を緩和し始めている。また、学生VISAやトレーニーVISAもより取得しやすく緩和し始めており、これらの人々は殆ど勉強することなく、コンビニなどに派遣されている。また、トレーニーVISAも現在の3年から5年に延長されるかもしれない。 更に安倍首相は、永住権を取得するまでの非永住権住民の期間をこれまでの5年から3年に短縮すると豪語している。
確かに、これは明らかにこれまでの政権とは違った動きであり、今では永住権を取得した外国人の数は2.23百万人に上り、20年前に比べて72%も増加し、永住権取得前の非永住権を取得している人の数も増加している。 しかし、その一方で、日本国籍を取得した人は極めて少ない。特に、2015年に難民に対して日本国籍を与えたのは僅かに27名に過ぎず、難民の日本国籍申請者の実に0.4%に過ぎなかった。
その一方で、今後、50年間で日本では10百万人の移民が必要であるとの試算もある。そして、日本国民もこれまでは移民の受け入れに否定的だったが、その意識にも変化が出始めている。かつては、移民の受け入れに反対だった人の割合は22%であったが、最近の調査では15%に低下している(とはいっても63%の人は引き続き考えを保留している)。
このように移民に対して寛容な人もいれば、日本のナショナリストのように反移民政策を主張するグループもある(これは最近のヨーロッパでも見られる傾向)。更に、日本にきた移民の人々が日本の社会に溶け込むことは容易ではない。1980年代に多くの日系ブラジル人が日本に移民したが、彼らの先祖は日本人であるにもかかわらず日本の社会に受け入れられなかった。
日本に来る全ての移民の人々は、語学は当然のこと、皇族を尊敬するなど日本固有の慣習を尊敬する姿勢を示す必要があるかもしれない。 その一方で、経済的には、より多くの移民を受け入れなければならないのはまぎれのないことである。特に、日本経済の再生を謳っている安倍首相にとって、その選択の余地はほとんどない(より一層の移民を受け入れざるを得ない)。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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One comment on “日本の移民政策”
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成人人口は18年で復帰しますが、移民の同化は3代は
かかります。 そして、問題が2世、3世でヨーロッパで
起きています。 解決に最低100年はかかる問題になる
自国で起きた問題と同じ事を他国に勧めるのはいかがな
ものでしょうか? イギリスさん
イタリアに1日で難民6500名が来たそうですね
自国での生命の危機がせまるほで先進国がいじれまわして
壊してしまったからで、自国で生活できるための
支援をしないといけないのでは?
日本は少子対策をしっかりとして、18年まつのが
本筋で、他国の人を安くつかうのは、結局、先進国の
奴隷制感覚でまずいです