2016/08/04 06:08 | 昨日の出来事から | コメント(2)
ビッグ マック インデックスからみた各国物価とGDP
先週号の英誌エコノミストに掲題に関する時期がありしたのでご紹介したいと思います。
この指数は、アメリカでビッグ マックを買った時と、各国で同様にビッグ マックを買った時にそれくらい割安か割高かを比較したものです。 この比較の場合、先進国では主に為替要因が割高、割安を左右しますが、発展途上国では、賃金やその他の物価の要因が大きく働くために発展途上国のビッグ マックは割安になる傾向があります。
先進国でアメリカのビッグ マックに比べて割高なのは、スイスが30%割高で最も高う、続いてノルウェーが10%程度、スエーデンが5%程度の割高となっています(これらは先進国なので為替の要因で割高になっており、対米ドルに対して割高であることを示しています)。
一方で、その他の国のビッグ マックについては、アメリカのそれよりも全て割安です((比較可能な国のビッグ 幕59か国中、56か国)。 これは、米ドルが先進国の通貨に対して割高であることを示し、例えば、香港であれば56%も米ドル高割安であり、中国人民元では40%以上、日本円でも30%以上割安になっています。また、ヨーロッパでもドイツが18%、フランスでも8%程度割安です。 と言う事は米ドルが割高なので、「今後、米ドルは売られるか?」と言えば必ずしもそうではありません。 そこには、それぞれの国のファンダメンタルズの要因があって、米ドルが割高だからです。
そこで、これらのファンダメンタルズを調整した後のビッグ マック インデックスで比べてみると、これらの国の割安がかなり調整され、対ドルに対して11%程度の割安の範囲で収まります(つまり、米ドルの割高感は10%程度に留まります)。
更に、ビッグ マック インデックスを使って、各国のGDP(IMFが予測した2016年の各国のGDP)でビッグ マックがいくつ買えるかを計算した処、アメリカの2016年のGDPでは3.682兆個買えます、そして中国の2016年のGDP予測では、3.931兆個買えることになります。 つまり、ビッグ マックの買える個数でいえば、中国はアメリカのGDPを越えており、 この計算に従えば中国は2013年から既にアメリカのGDPを越えていることになります(既に、中国は世界一のGDP大国)。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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2 comments on “ビッグ マック インデックスからみた各国物価とGDP”
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アメリカ人の食べ物で食生活の違う国を評価してもしかたないし
まして、素材から工業製品まであるGDPについて比較するなんて
暴論です。 もっとも、これが変動相場性の根拠のようですが
これでは、低開発国と経営者だけが有利になるので、その結果が
ブレ愚ジッとですから、現地にいるのに英誌もダメになったものです
もうマック基本論は古くてだめになったのに、又、持ち出すなんて
イギリスどうした。 オリジナリティで頑張れ!
ところで、小池都知事はエジプトに縁が深いようですが
同じエジプトの大学ですか? クロコダイルさんと
いつもお世話になります。
はい、小池さんは、私たちの先輩です。
ですが、彼女は、カイロ大学のアラビア語学科卒(日本でいう処の国文学科卒)ですが、私がアラビア語を学んだのは、その中にある外人用のアラビア語研修学校(アメリカン スクール:アラビア語の専門学校)ですので、格が全然違います。
1984年当時、 小池さんのご実家はカイロで日本料理屋(なにわ)を営業なさっていました。
印象的だったのは、店先に日本の国旗とエジプト国旗、そして旭日旗を掲げていらったことを覚えています。
そういえば、1984年には、現在の安倍首相のお父様が、外務大臣としてエジプトのカイロにいらっしゃいました。
今となっては、全て、遠い昔話でございます。
前橋