2016/05/19 05:19 | 昨日の出来事から | コメント(1)
豪、2016年第1四半期の賃金上昇率は18年ぶりの低さ
昨日、ABS(オーストラリア統計局)が発表した2016年第1四半期の豪の賃金上昇率は、季節調整後で前期比+0.4%で、賃金インデックスベースで前年同期比+2.1%となり、1998年9月期以来の18年ぶりに低い賃金上昇率となりました。 事前の市場関係者の予想は+0.5%(前年同期比で+2.2%)でしたので予想を若干下回った形になっています。
内訳としては、公務員の賃金上昇率が+0.5%であったのに対して、民間の賃金上昇率は+0.4%に留まりました。 また、前年同期比では公務員の賃金が+2.5%であったのに対して民間の賃金は+1.9%の上昇に留まり、RBAが目標としている2%の賃金上昇を下回りました。 また、業種別では、建築、科学、事務関連の賃金が5期連続で2%の賃金上昇率を下回っています。
CommSec のチーフ エコノミスト Craig James氏は
(1) これまでは、長期的な傾向として賃金上昇率は3%が「通常」であったが、世界的な金融危機やその後の世界的なディスインフレの時代に入り、今や、豪のインフレ率は2%を下回って1~1.5%となっている。 その意味では、賃金上昇率が2%程度であるのは異常に低いわけではなく、むしろ「新しい通常」の水準と言える。
(2) その意味では、企業家も低い賃金上昇率のおかげで雇用もしやすく、また、一方では労働者も職を得やすく、お互いに得をする状態(Win-Win)と言える。
とコメントしています。
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One comment on “豪、2016年第1四半期の賃金上昇率は18年ぶりの低さ”
パードゥン にコメントする コメントをキャンセル
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将来の原子力潜水艦の建造のためにフランスへ3兆円の契約とのことですが
オーストラリアの雇用増は300名弱
中国の新幹線輸出のように、原子力潜水艦の輸出で雇用を増やせそうですか?
インドも自製しているし、オーストラリアが輸出できそうとすると
パキスタンとかブラジルですか?
新政権の産業育成方針はわかりずらいですね
農業の競争力が強いから、もともと産業育成はあまり真剣でなくて
一般労働者の賃金はあまり気にしていないのですか?