2016/05/18 05:21 | 昨日の出来事から | コメント(0)
5月のRBA理事会の議事録から
昨日、RBAが5月3日に開催した定例理事会の議事録を公開しました。 主な内容は以下の通りです。
(1) 今回の理事会で、政策金利を引き下げたが、4月末のインフレ率のデータが発表されるまでは政策金利の据え置きを検討していた。
(2) 確かにインフレ率は中期的な目標レンジ(2~3%)を下回ったが、国内の景気や労働市場の今後の見通しは、足元3か月間は殆ど変っていないからである。特に、2016年第1四半期の消費者物価の下落は、広範囲にわたって物価が一時的に下落した事と、労働市場が緩んだ為で、あくまでもこれらは一時的な現象と考えている。
(3) 今までのデータから、現在の豪経済は鉱山産業依存型の経済からのリバランスを行っている最中であり、2013年以降の金融緩和政策と豪ドル安によって豪景気は下支えされている事がわかる。
(4) 我々としては、今回の政策金利の引き下げによって、豪経済が予定されている成長率に回復し、インフレ率も2~3%に回復することを期待している。
今回の議事録の発表までは、市場では更なる政策金利の引き下げを期待していましたが、発表内容によって「今回の政策金利の引き下げが一時的な物価の下落に対応したまでにすぎない」事がわかり、為替市場では豪ドルは対米ドルで0.73ドル台まで買われました。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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