2016/05/06 04:59 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、3月の貿易赤字は29%減少
昨日、ABS(オーストラリア統計局)が発表した3月の豪の貿易赤字は、2月の3.14bnの赤字から29%減少して2.16bnでした。事前の市場関係者の予想は2.9bnの赤字でしたのでほぼ予想通りとなっています。 内訳としては、季節調整後で輸出が4.2%増加する一方で、輸入が0.7%の上昇に留まりました。輸出の増加の背景には、今年に張って鉱山商品価格が上昇した事が挙げられます。
Westpac のシニア エコノミストMatthew Hassan氏は、
(1) 予想通り、鉄鉱石の輸出が7.6%増加したが、一方では、中国向けが2%未満の輸出の増加に留まったが、驚いたことに、3月が金の輸出が60%も増加した。 そもそも、金の輸出はブレが大きく、2月に20%減少した事を受けて反発したと考えられるが、来月以降は下落すると思われる。
(2) 今後の展望としては、鉄鉱石が引き続き60ドル/トンを割り込んで取引されており、今後も弱含みで推移する事が予想されるため、2016年度は3bnAUD程度の貿易赤字が続くと見込んでいる。
とコメントしています。
また、この日、同じくABSが発表した豪の3月の小売売上は、季節調整後で先月比+0.4%のAUD24.95bnドルでした。事前の市場関係者の予想は+0.3%でしたので予想を上回った形になっています。尚、同局は1月の数字を+0.4%、2月を+0.%それぞれ上方修正しています。
内訳としては、食品と衣料、家庭用品が前月比増加したのに対して、コーヒー ショップ、レストランは「前月比変わらずのフラット」でしたが、デパートの売り上げは先月の増加の反動で落ち込んでいます。
CommSec のエコノミストSavanth Sebastian氏は「今回の数字は、第2四半期にかけて歓迎すべきいい数字であるが、それでも消費者は、慎重さと警戒感を持っている事が窺える。 尚、豪8州の内、6州で小売売上が増加していることには勇気づけられるものがある」とコメントしています。
一方で、Westpac のシニア エコノミストMatthew Hassan氏は、「概ね他の市場関係者の評価と同じであるが、第1四半期では、やや消費者の需要が緩んできており、過去の平均的な傾向値をやや下回って推移している」と指摘しています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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