プロが語る世界情勢・政治・経済金融の最前線!

The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2016/04/28 05:55  | 昨日の出来事から |  コメント(0)

豪、2016年第2四半期のインフレ率は-0.2%


おはようございます。

昨日、ABS(オーストラリア統計局)が発表した2016年第1四半期のインフレ率は前期比0.2%下落し、前年同期比では+1.7%から+1.3%に低下して7年ぶり(2008年12月期以来)の低い水準となっています。事前の市場関係者の予想は前期比で+0.2%(前年同期比で+1.7%)でしたので、予想以上の低いインフレ率に市場は驚きをもって捉えられ、為替市場では豪ドルは他通貨対比で売られています。

主な内訳としては、ガソリン価格が10%下落し、果物など生鮮品が11.1%下落し、ホテル代も2%下落しています。
一方で、英語などの教育費は4.6%上昇していますが、これらを相殺するまでには至りませんでした。

Capital Economicsの豪経済担当のチーフ エコノミストPaul Dales氏は「我々は、これまでもインフレ率がRBAの中期的な目標水準(2~3%)を下回った際には、RBAは即座に行動に起こすと警告してきたが、今回の数字によって、来週のRBAの定例理事会で政策金利を現行の2%から1.75%に引き下げる可能性が高まった」とコメントしています。

また、Commsecのチーフ エコノミストCraig James氏も「これまでの景気指標からは、極端に政策金利引き下げの必要性を考えなかったが、今回の数字を受けて、RBAは政策金利の引き下げをいつでも行う状態になった」と述べています。

AMP のチーフ エコノミストShane Oliver は「来週の定例理事会で政策金利の引き下げが議題になる。何故ならば、RBAとしてはインフレ率を彼らの目標レンジ(2~3%)の範囲内で維持する義務がある為」としています。

クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
現在有料版にはお申し込みいただけませんのでご了承ください。

当社に無断で複製または転送することは、著作権の侵害にあたります。民法の損害賠償責任に問われ、著作権法第119条により罰せられますのでご注意ください。

コメントを書く

* が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

いただいたコメントは、チェックしたのち公開されますので、すぐには表示されません。
ご了承のうえ、ご利用ください。