2015/07/15 06:17 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、6月のビジネス信頼感指数は2年ぶりの高さ
昨日、民間のNAB(National Australia Bank)が発表した豪の6月のビジネス信頼感指数は、5月の8ポイントから2ポイント上昇して10ポイントとなり、2年ぶりの高い水準となりました。 また、ビジネスの現状を示すビジネス コンディションは前月の6ポイントから11ポイントに上昇しています。 特に、雇用、流通、収益に関しては1年振りに高い水準となっています。 また、業種別でも、サービスを中心に(除く鉱山)ほぼ全業種にわたって回復傾向を示しています。
NAB のチーフ エコノミストAlan Oster氏は
(1) ここ数か月において、ビジネス信頼感指数、ビジネス コンディション共に回復傾向が鮮明になってきている。 その一方で、鉱山関連産業は、まだ道半ばである。
(2) この背景には、豪ドル安と連邦政府に企業優遇の予算編成をした事が挙げられ、除く鉱山の産業においては明らかに将来に対して積極的になってきている。
(3) その一方で、雇用は弱含みで推移し、卸売業界も依然として低迷している。また、設備投資にも力強さがない。
(4) 今後の政策金利については2月と5月に金利を引き下げて現在は2%となっているが、我々としては、これ以上の引き下げはないと考えている。
一昨日は、Roy Morganによるビジネス信頼感指数が発表され、昨日は、NABによるビジネス信頼感指数が発表されました。 ここから読み取れることは、最近の豪ドル安とRBAによる政策金利の引き下げによって、豪のビジネスは回復基調を辿り始めていることが窺えます。 これに対して、海外要因としてギリシャ問題や中国の株価下落が、豪の企業マインドにどう影響を与えていくのかを注目する必要がありそうです(幸いなことに、ギリシャ問題もユーロ離脱といった最悪のシナリオは回避できそうですし、ここにきて中国株の下落も下げ止まり感が出始めているので、こうした悪影響は限定的なものに終わる可能性が出てきました)。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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