2015/03/04 05:01 | 昨日の出来事から | コメント(0)
RBA、 政策金利据え置き
昨日、RBAは定例理事会を開催し、現行の政策金利2.25%の据え置きを決定しました。 事前の市場関係者の多くが、今回の理事会で政策金利0.25%を引き下げると予想していたため、市場は驚きをもってこれを捉え、豪ドルは他通貨対比で買われ、対米ドル対比では0.75%上昇して0.78ドル台まで上昇しました。 一方で、株式市場は売り物に押されて0.5%下落しています。
理事会後のGlenn Stevensの声明の主な内容は以下の通りです。
(1) 本日の理事会では、現行の政策金利を「当面」は据え置くことが妥当と判断し、政策金利の据え置きを決定した。
(2) 尚、今後、更に国内需要を喚起し、インフレ率を目標とする水準を維持する為に必要と判断された場合には、更なる政策金利の引き下げを行う。
(3) 為替水準に関しては、豪経済にとって輸出入のバランスの取れた水準が望ましい(現在の水準が妥当か)。
(4) (住宅市場動向に関しては)、他の規制当局と共働しながら住宅市場動向を注視し、そこに存在するリスクを慎重に見守っていく。
事前の市場関係者の予想では、半数以上のエコノミストが、今回、政策金利を引き下げると予想し、短期金利市場でも政策金利0.25%の引き下げの50%を織り込む水準で取引されていましたが、今回は見送りとなりました。 しかし、今後の見通しに関しては、市場関係者全員が2015年以内に少なくともあと1回の政策金利の引き下げを予想しており、引き続き市場内には金利低下圧力が残りそうです。
市場関係者の一人は「先月に政策金利を2.25%まで引き下げたことによって、政策金利の選択肢が狭まってきていることに対する配慮もあったのではないか」と指摘しています。 また、別のエコノミストは「シドニーを中心に住宅価格の高騰が続いて一部ではバブル化しており、その影響もあって、今回の政策金利の引き下げを見送ったのではないか」とコメントしています。
本日(3月4日)は、豪の2014年第4四半期のGDPが発表され、その数字が予想よりも悪化しているようであれば、再び政策金利下げ期待が高まりそうです。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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