2015/02/25 05:05 | 昨日の出来事から | コメント(1)
せこく、自滅的で幼稚なギリシャ現政権
今週号の英誌エコノミストにギリシャの現政権に関する記事がありましたのでご紹介したいと思います。
読者の皆様もご存知のように、今月に期限がきたEUによるギリシャ支援に関しては4か月の支援延長(ギリシャの言い分では“支援”ではなく、つなぎ“融資”)で決着を見ましたが、読者の皆様からすれば、支援の形はどうであれ、ギリシャがいずれEUから離脱する(あるいは離脱させられる)ことは十分に想像できることで、「何をいまさら?!」と思われるかもしれません。 しかし、今回のギリシャ新政権の有様は、かつてどこかの国で、それまでの一党独裁政党から新しくとって替わって出来た新政権の政権運営のまずさと非常に似たところがあり、大変興味深いものがあります。
まず、総選挙で大勝して出来た現在のギリシャ政権が、ぶち上げて言ったのは「これまでのユーロからの資金は、『財政支援』(ギリシャのGDP対比175%、金額にして35兆円程度)ではなく、『流動性の供給(借入)』に過ぎない。したがって、われわれが受けた流動性資金は全額返済する為、これまで受けた流動性資金に対して、とやかくEUやIMFから言われる筋合いはない。 よって前政権が受け入れた財政緊縮政策、公務員カットや最低賃金引下げ、年金カット、更には増税政策を見直す」というものでした。
ギリシャ国民は、この話に「我々の尊厳を取り戻してくれた!」と大喜びでこれを支持しますが、一方で、資金を供給した(財政支援をした)EUの国々は、だれもギリシャが全額返済できるとは考えていないのです(出来るはずがない)。
(そういえば、いずこの国でも、新しくできた政権は、普天間基地国外移設(その後、県外移設に変更)、八ッ場ダム中止、歳出カットと事業仕分け、官僚を排除した政治家主体の政治、等など色々ぶち上げ、国民は大いにこれらを支持しましたが、その顛末は悉く目を覆うばかりでした)。
しかも、2月18日のEUからの財政支援期限を前に、Varoufakisギリシャ財務大臣がECBのドラギ総裁と直接かけあって同じような話をぶち上げ、更には、第2次世界大戦時のドイツナチスのギリシャ占領に対する賠償を持ち出しては35兆円の賠償金を要求し、この金額をもってしてこれまで受けたギリシャの財政支援をチャラにしようと目論んだ為、ECB総裁をはじめ、EUの閣僚からたしなめられては総スカンを食らってしまい、さすがにそれ以降は、この類の話は公ではしなくなりました。 そして、とどのつまりは、今回の事前交渉の内容をHellenic Habit of leaking( ギリシャ人の習慣である情報漏えい)をして完全にEUのメンバーからの信用を失ってしまいました。
英誌エコノミストは、「新しく出来たギリシャ現政権故の経験不足の部分もあるが、それにしてもやっていることが、せこく、自滅的であり、しかも幼稚である」と厳しく批判しています。
さて、今後のギリシャの展望ですが、英誌エコノミストは「幸いにも、“突発的”にギリシャがユーロから離脱することはなくなった(ギリシャ現政権が一方的にユーロ離脱宣言することはなくなった)。しかし、今度は逆に、この問題は支援をしているEU側に移り、その行方は、一つには、ギリシャで毎週2bnユーロの預金が引き出されていることに対する金繰り動向であり、2つ目は、支援をしているEU側の懐次第になっている」と指摘しています(延々と財政支援を続けることは物理的に不可能)。
そして、最後に「今回の一連の顛末は、ギリシャにとってより高いコストとなって国民に跳ね返り、今となっては、ギリシャ現政権は完全に孤立してしまった」と締めくくっています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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One comment on “せこく、自滅的で幼稚なギリシャ現政権 ”
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>>ギリシャにとってより高いコストとなって国民に跳ね返り・・
ギリシャ国民は・・これを理解・・してるORしてない・・してない・・
理解してるのは・・富裕層のみ・・ユーロ抱え込み・・溜めこみ・・
ドンと来い・・恋い・・
貧しき国民層・・抱き合い心中・・覚悟・・ドンと来い来い・・
プーチン大帝・・貴賓席で・・一人鑑賞・・感激・・
ロシア・・プーチン・・舐めたらあかんぜよ・・確かに言ったな・・・(笑