2015/02/19 05:17 | 昨日の出来事から | コメント(2)
豪、1の景気先行指数は+0.3%
昨日、民間のWestpac/Melbourne Instituteが発表した豪の1月の景気先行指数は前月比僅かに+0.3%で、これによって12か月連続で過去の平均値を下回りました。 この指数は、豪の3~12か月先の景気動向を占うもので、今後の豪経済は引き続き過去の平均的な経済成長率である2.75%を下回った水準で推移することが予想されます。
Westpac のチーフ エコノミストBill Evans氏は「我々としてはRBAが、国内需要を金融面で更に下支え、更にはこれまでの豪ドル安をより推し進めることによって豪の輸出を上向かせるために、3月に更なる政策金利0.25%を引き下げると考えている」とコメントしています。
またこの日、既に一部で報道されていますが、豪の物流大手TOLLが、日本郵政から現在の株価より49%も高い水準(金額にして約6000億円)で買収のオファーがあったことを認め、TOLL Holding((TOLLの持ち株会社)は、株主に対してこのオファーを受け入れることを提案しています。
私は、このニュースに接した時、「なんで日本郵政がオーストラリアの物流を買収するのか? まさか、ペリカン便でもオーストラリアで始めるつもりか?」と首をひねると同時に、「そうか、お上自ら資本を海外(オーストラリア)に移転し始めたということは、今後、ますます円安が進行する!」と確信せずにはいられませんでした(しかも、対豪ドルで、、、、)。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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2 comments on “豪、1の景気先行指数は+0.3%”
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「そうか、お上自ら資本を海外(オーストラリア)に移転し始めたということは、今後、ますます円安が進行する!」
というプロセスがどのようなものなのか良く理解出来ません。
お上とは日本政府をさすのでしょうか?日本郵政は民営ですし、買収それ自体は資本移転とはいえません。ですので、どのようなプロセスで、お上が資本を海外移転し円安になるかが理解出来ません。
どうぞご教示くださいませ。
いつもお世話になります。
そうですね。日本郵政は民営化されていますね。ですが、現時点では日本政府が100%の株を保有しています。
ここからは私の考えですが、日本政府が100%保有している民営会社日本郵政が自らの資本の投資先の対象に日本国内の企業ではなく、海外の会社を投資対象にした意味合いは、国内に投資対象として魅力がある企業がないということもありますが、海外で、しかもアメリカでもなく、ヨーロッパでもなく、アジアでもないオーストラリアの企業にその投資先を判断したところに注目してこのように申し上げました。
ご指摘のように日本郵政は民間企業ですので、その民間企業が、投資する際には、当然、リターン(収益)が求められる状況にあって、現在、市場で取引されている株価の49%も高い水準で株式を取得するには、余程の投資先の企業に魅力があるか、あるいは為替差益を見込んでの投資であると考えざるを得ません(通常、買収価格は、市場実勢価格の30%程度まで高い買取り価格を提示することはありますが、49%も高い水準は異常です。 ましてや、これほどの大型買収(6000円億円程度)でこの買収提示は異常です)。
こうした事から、私は、今回の日本郵政のTOLL株式取得は、通常の買収による将来のリターン+為替差益狙いではないかと考え、将来的に豪ドル高を想定したディールではないかと考えた次第です。
(お上自ら云々の部分は、表現としてやや誇張や誤解を招きやすく不適切かもしれません)。
よろしくお願いします。
前橋