昨日、ＡＢＳ（オーストラリア統計局）が発表した１２月の小売売上高は、季節調整後で前月比０，２％減少してＡＵＤ２１．４２ｂｎでした。　事前の市場関係者の予想ではプラス０．３％でしたので、予想以上に小売売上が振るいませんでした。　また、ＡＢＳは、１１月の小売売上も０．２％減少したと発表し、その結果、２０１２年第４四半期の小売売上は０．１％の増加にとどまりました事前の予想ではプラス０．５％）。
この発表を受けて、豪ドルは対米ドルに対して１．０４ドル近辺から１．０３６ドル台半ばまで売られました。

市場関係者のコメントとして、JP Morgan のエコノミストTom Kennedy氏は「この数字は、個人消費者が、いかに消費に対して警戒的になっているかを示すものである。　特にクリスマスの時期に消費が減少した事は、彼らの消費習慣に変化が表れていることがはっきりした」とし、「こうした傾向が２０１３年に入って暫く続くが、かといってＲＢＡがすぐさま政策金利を引き下げることにはならないだろう」とコメントしています。

また、National Australian Bank のシニア　エコノミストSpiros Papadopoulos氏も「個人消費者は、自分で自由に使える購入品を広範囲にわたって買い控えており、こうした傾向は暫く続く」とし、「ＲＢＡは個人消費の低迷だけで政策金利を引き下げる判断はせず、設備投資や失業率の動向を見て判断するであろう」としています。