2012/11/28 06:00 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、第3四半期の貿易赤字は倍増
昨日、ABS(オーストラリア統計局)が発表した第3四半期の貿易収支は、季節調整後で前期のAUD2.1bnの貿易赤字から120%増加してAUD4.65bnの赤字となりました。
主な内訳として、輸出では、鉄鋼石の輸出が15%の激減、石炭が8%減、その他の金などの鉱山物が13%減少しました。 一方で、輸入は0.2%の減少に留まり、その結果として大幅な貿易収支の悪化となっています。 特に鉄鉱石の輸出価格は、かつては1トン当たり180ドルでしたが、その後の急落で一時的に80ドル近辺まで下落し、現在はやや反発して120ドル近辺で取引されています。
Barclay’s Capital in SydneyのエコノミストKieran Davies氏は「鉱山部門の価格の下落が輸出額の減少に響いており、今後、豪経済は失速するであろう」と指摘し、豪経済が引き続き鉱山部門依存型の経済であることを端的に示し、同時に最大の輸出国である中国経済の動向に大きく左右される経済であることを如実に示した形になっています。
市場の関心は、今週の木曜日に発表される予定の今後の設備投資計画の数字に集まっており、これまで予定されていたAUD180bnの設備投資計画がどれだけ下方修正されるかに注目されています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
現在有料版にはお申し込みいただけませんのでご了承ください。
当社に無断で複製または転送することは、著作権の侵害にあたります。民法の損害賠償責任に問われ、著作権法第119条により罰せられますのでご注意ください。
いただいたコメントは、チェックしたのち公開されますので、すぐには表示されません。
ご了承のうえ、ご利用ください。