2012/09/21 06:48 | 昨日の出来事から | コメント(0)
IMFによる豪の経済見通し
昨日、IMFのアジア・太平洋部門deputy directorであるTakeda Masahiko氏が、シドニーで豪の今後の経済見通しについて講演をしました。 主な内容は以下の通りです。
(1) 豪経済は、資源などの商品価格が下落して輸出が低迷しているが、今年と来年にかけては3%の経済成長が見込める。
(2) 豪経済に対する過度の悲観的な見方は正しい見通しとは言えない。 何故ならば、豪経済において景気が失速しても、RBAは政策金利を引き下げる余地を大幅に持っており、たとえ世界経済が大きく失速しても、他の先進国に比べて金融政策の自由度を多く持っているからである。
(3) また、豪の財政は非常に健全であり、金融面からも財政面からも、世界的な景気後退が起こった際には機動的に運営できる(他の先進国においては、金融面も財政面もその機動性に限界がある)。
(4) 資源などの商品価格の下落と、他通貨対比豪ドルが割高に取引されていることを受けて、RBAは年末までに政策金利を引き下げる可能性が高い。
(5) 豪においてインフレは懸念材料であるが、今の処、財政運営も金融政策も非常にうまく運営されており、豪の経済成長と、豪ドル高のバランスがうまく取れている。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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