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2012/07/26 06:15  | 昨日の出来事から |  コメント(0)

豪、6月の消費者物価指数は13年ぶりの低い水準


おはようございます。

昨日、豪の6月の消費者物価指数が発表され、前年同月対比では1.2%の上昇にとどまり、1999年6月プラス1.1%以来、13年振りの低い水準となりました。 足元的には豪ドル安を背景に消費者物価指数は上昇気味に推移していますが、それでも2012年6月期の物価上昇は0.5%の上昇にとどまっています。

内訳としては、家庭用品、衣類を中心に1.5%上昇し、家賃は1,1%の上昇となっています。その一方で、リゾートホテルの宿泊費、オーディオやビデオ機器などの家電製品は大きく下落しています。 また、地域別でも、主要州都では継続的に物価上昇率は低下しており、特に、ダーウィンでは1%の下落、ホバート(タズマニア州の州都)では0.5%の下落となっています。

これによって、RBAが中期的なターゲットとするインフレ率2〜3%を大きく下回ってきたことを受けて、市場関係者の間では、更なるヨーロッパ危機の深刻化や豪国内の景気の低迷が鮮明になれば、RBAはもう一段の政策金利を引き下げるとの見方が出始めています。

CommSec のエコノミスト Savanth Sebastian氏は「今後、どんな景気指標が出てこようが、足元的にはインフレはかなり落ち着いたものとなる」とコメントし、RBAの更なる政策金利の引き下げの可能性を指摘していますが、次のミーティング(8月7日)の定例理事会では、まだ引き下げられないであろうとしています。

HSBC のチーフ エコノミスト Paul Bloxham氏も「RBAは今日の数字で政策金利の引き下げ余地があることを確認した。 後は、タイミング待ちであり、世界経済が更に悪化し時にはすかさず引き下げるであろう」としています。

クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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