2012/06/28 05:51 | 昨日の出来事から | コメント(0)
RBA高官の講演から
昨日、 RBAの金融マーケット部門の主席であるGuy Debelle氏が,全豪住宅フォーラムの中で、豪の金融市場に関する講演をしましたのでその主な内容をご紹介したいと思います。
(1) 現在の豪経済にとっては、何と言ってもヨーロッパの債務危機が最大の関心事である。その次の関心事は、豪の住宅価格の高騰の問題であるが、ユーロのそれに比べればその度合いはかなり低い。 というのも、今後、12か月以内にヨーロッパでは「最後の審判の日(day of reckoning)」が来る可能性がある一方で、今後12か月後の豪経済は、現在と大きく変わらない可能性が高いからである。
(2) この数か月間の一連の政策金利の引き下げによって、人々が住宅取得に殺到するとは考えられない。 その一方で、これまでの住宅ローンを保有している人にとっては、支払金利の低下は、彼ら家計を下支えすることは確かである。
(3) しかし、豪の家計所得に占める住宅ローン残高の比率は、まだ、他の国のそれと比べてかなり高い水準にあり(オーバーローン)、我々は引き続きこれを注視している。
(4) 住宅価格に関して言えば、昨年は豪全体で5%の住宅価格は低下したが、それでも、住宅価格は、引き続き15〜20%は割高に推移している。 また、IMFのレポートによれば、香港に次いで住宅取得が困難な国となっており、クイーンズランド州を除いて、住宅の供給過多にはなっていない。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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