2011/07/26 06:14 | 昨日の出来事から | コメント(1)
大津波の爪痕
先週末は、仙台の親戚のお見舞いに伺った後、今回の大震災、特に大津波の被害でたくさんの方が亡くなられた名取市から、仙台空港、そして多賀城市までの大津波の跡を車で案内していただきました。
大震災から4カ月以上が経ち、散乱した瓦礫は、各集積所に分別されて山のように積み上げられていましたが「この瓦礫一つ一つが、かつては人々の暮らしを支えていた生活の一部であり、立派な資産であった」事を思うと、胸の締めつけられる思いでした。
唯一、この地区で高い場所(とはいっても10mばかりの小さな丘の上)には、戦没者慰霊碑と小さな祠があり、そこに登ると今回の震災で亡くなられた方の霊を弔う幾つもの新しい卒塔婆と御供え物があり、その向こうでは海が何事もなかったように白波を立てていたことが印象的でした。
当然のことながら、今回の大津波ではこの小さな丘も津波に飲み込まれ、その証拠に丘の上の石積みは崩れており、この地区の人は今回の津波で逃げる場所がなかったことを改めて知り、私は、ただ、ただ手を合わせる他はありませんでした。
その後、丘を降りで車に戻った時、ここまで案内してくれた方が「さて、今、3月11日の大津波が来たら、どうしましょうかね?!」と尋ねて来られ、私は、「ええっ?!そ、そ、その時は、、、、、」と、咄嗟(とっさ)に返す言葉がありませんでした。 そして、改めて「今、東北の皆さんは、自然災害と真正面から向き合って生きている!」事を痛感し、と同時に、心のどこかで物見遊山気分のあった自分の認識の甘さを恥じたのでした。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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One comment on “大津波の爪痕”
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復興の邪魔にならない程度で・・
被災地を・・修学旅行で・・子供たちに・・爪痕を見せ・・教育する・・必要はあるでしょうねぇ・・・