プロが語る世界情勢・政治・経済金融の最前線!

The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2011/07/05 06:14  | 昨日の出来事から |  コメント(4)

そんな殺生な!


おはようございます。

先週末に、以前にもお話しましたパプア  ニューギニア航空(正式には エア ニューギニー)で日本に帰ってきました。 事前の日本の旅行代理店の話によれば「飛行機は最新のボーイング767」と言っていましたが、それは真っ赤な嘘で、ブリスベンからポート モレスビー(パプア ニューギニアの首都)まではアラブ首長国連邦のエミレーツ航空のお古、そしてポート モレスビーから成田まではフィンランド航空のこれまたお古でした。 「どうして何処の飛行機会社のお古とわかるのか?」と言えば、それはトイレの中のインストラクションと禁煙に関する警告が何語で書かれて入れるかを見れば分かります。

「旅行代理店の嘘ツキ! まあ古い機体は仕方ない。安いチケットを買ったのだから、飛行機が予定通り飛んでくれさえすればいい」と思っていたら、乗り換え地であるポート モレスビーを出発する時に、しっかり機体不良を起こして1時間の遅れて飛び立ち、成田のついた時には、本日の成田エクスプレスは終了し、更に、次の東京行きの快速電車は一時間後までない状態! それにしても、「いくら安いチケットを買ったからと言っても、そんな殺生な!」と落ち込みましたが、暫くして「だからこそ、誰も利用しないし、安いんだな!」と妙にガラガらだった機内を思い出しては納得したのでした(相場と一緒で、安いチケットには、「安いチケットたる理由」がちゃんとあったのです!)。 

そして、何とかして東京に辿りついた翌日、東日本大震災以来、体調を壊して仙台の病院に入院している義母のお見舞いに行った時の事。
この日の東北地方は、「これが東北か!?」と思うほど蒸し暑く、更に東日本大震災の影響で、節電の為に何処も冷房が殆ど効いておらず、頭が逆上せる(のぼせる)程でした。 お見舞にいった病院でも、やはり冷房は効いていない上に当然の事ながら窓は閉め切り、更に、伺った病室には西日が差して込んで余計に暑かったのでした。
 

病室に入って義母に御挨拶をしていたら、待ち構えていたかのように看護師がつかつかと入ってきて

看護師: 「○○子さんのご家族の方ですか? ○○子さんは汗かき屋さんで、昨日も下着のシャツを3度も着替えて、もう予備の下着がありませんので、下の売店で下着を沢山買ってきてください!」

この言葉にムッとした私:「この人は、暑がり屋ではない!そうではなくて、この病院の冷房が効いていないからではないか?!」

看護師:「何を言うんです!大震災の影響で、節電の為、病院内は照明を減らし、温度も28度に設定して私達も大変なんです! 協力してもらわないと困ります!!」

私:「そんな殺生な!! 健常な僕でも、こんな薄暗い病院に長く居たら、気が滅入って病気になりそうだ! しかも、西日が差し込むこの病室の温度を、昼夜の区別もなく、また外気温がどうなっているかも無視して、まるで「アホの一つ覚え」よろしく何が何でも28度に設定するなんて、どう考えてもおかしい! だから病人が汗だくになるんだ! 一体全体、病院とは、そもそも誰の為に何をするところか分かっているのか?!」

と、かみついたのでした。

東日本大震災がどれほど大変だったかを知る由もない私が、このような事を言う資格はないのかもしれませんが、それでも、やっぱり「何か変です! 今の日本!!」
そして、「快適に暮らしたければ、原発の再稼働を認めよ!」的に、隠然と圧力をかけてくる今の政府と電力会社のやり方は「卑怯」です!!

クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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4 comments on “そんな殺生な!
  1. 日本人の美徳の悪さ より
    日本人の美徳の悪さ

    耐え難きを耐え、忍ぎ難きを忍ぶ、という日本人の美徳が悪さをしていると思います。

    松本某大臣の傍若無人ぶり、そしてそれを放送しないマスゴミ各社の不誠実さを考えると、我々日本国民は、そろそろ美徳を捨てて、怒るべき時は怒るという当たり前のことができるようにならなければいけないのかもしれません。

  2. ベルドン より
    殺生な・・

    その内・・乗客は・・パラシュートを抱えた・・前橋さん一人・・(笑)

    病院は・・せめて・・温度を下げる・・配慮が必要ですね・・
    何でも右に倣え・・では・・・

  3. Tadao@Santa Barbara より
    武田教授のブログ

    私は「偽善エコロジー」の著者、武田邦彦教授のブログ
    http://takedanet.com/
    を毎日見ていますが、彼のブログを読めば、節電がほとんど必要ないということがよくわかります。ひどい国になりました、日本は。

  4. QQQ より
    陳謝します。

    同業者として誠に申し訳なく思います。常日頃、患者さんには「ここ(病院)での患者さんの仕事は栄養をとって、ゆっくり休むことですよ」と話している立場上、東北の地とはいえ、疲れている看護師さんの配慮のない言葉に陳謝致します。
    ホテルとホスピタルが同じ語源であるそうですが、ここいらへんが日本の医療の貧しい部分でもあるのです。MRI検査や高価な医療器具より「安寧」が最良の治療との思想が欠けているためです。
    なんで、こんなレベルの医療なのに金食い虫、財政的お邪魔虫なのだろうかといつも思います。高齢者が増えすぎた(失礼!)ためなのでしょうか。なんとか豊かだがお金のかからない療養というのを実現させねばいけません。

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