今日の市場の関心は、掲題にも書きましたが、ＲＢＡが政策金利を引き下げるかどうかに関心が集まっています。

それを前に昨日は、ＡＢＳ（オーストラリア統計局）が発表した１２月の小売売上高は、１１月と１２月にＲＢＡが政策金利を２度に亘り引き下げたにもかかわらず、季節調整後で０．１％減少したＡＵＤ２０．９ｂｎで、年末のクリスマス商戦が予想以上に振るわなかった結果となっています（事前のエコノミストの予想はプラス０．２％でした）。　特に、１２月は、レストランやカフェ等の外食関連が１．８減少しました。

昨日、これとは別に民間のTD Securities-Melbourne Instituteが発表した１月の消費者物価は、０．２％の上昇でした（ちなみに１２月はプラス０．５％の上昇でしたので消費者物価は落ち着きを見せています）。　また、過去１年間の消費者物価は２．２％の増加に留まり、ＲＢＡが目標とする３％以内に収まった事から、市場関係者は、本日、ＲＢＡが政策金利を引き下げる事を期待する向きが大勢です。

しかし、一方で、先週末にアメリカの失業率が予想以上に良かった事、更には、昨日、ＡＮＺグループが発表した１月の豪の求人広告件数が２０１０年２月以来の高い数字となる６％も急上昇し、ここにきて労働市場に明るい材料が見えてきました。内訳として、新聞の広告件数は２．６％減少する一方で、インターネットを通じた求人が大幅に上昇しています。内訳としては週当たりの平均広告件数は１９１，０００件で、前年同月対比で０．７％上昇しています。

以上を踏まえて、市場関係者の中には「本日，ＲＢＡが政策金利を引き下げることになりそうであるが、これはコインの表裏を占うのに近いものがある」とやや警戒的にみる向きもあります。