昨日、民間の不動産リサーチ会社CoreLogic’s が発表した７月の不動産価格に関するインデックスHedonic Home Value Indexは、シドニー、メルボルン、ブリスベンで前月比＋０．２％と上昇に転じました。また、タズマニア州のホバートでは＋０．３％上昇しています。　一方で、アデレード、パース、キャンベラは引き続き下落しています。

CoreLogicのオーストラリア　リサーチヘッドTim Lawless氏は
（１） 先月の豪主要８都市の内、５都市で不動産価格が上昇に転じた。これは、RBAにより政策金利の引き下げと政府による減税政策によって不動産市場が一部の都市で底打ちし、上昇に転じ始めているシグナルであり、今後、豪経済を下支え、更には消費者心理を好転させるきっかけになるであろう。

（２） 私の見方では、今回の上昇が一時的な反転とは考えていない。何故ならば、今年に入って不動産市場の調整局面は落ち着きを見せて安定しており、これ以上、下落する要因が殆どなかったからである（２０１９年春が豪の不動産市場の調整局面の底か）。

（３） 今年の年末にかけて、シドニーやメルボルンのように反転する動きが他の都市にも広がり始めるだろう。都市から離れた田舎では引き続き調整局面が続くと思われるが、その調整幅は縮小し、いずれ改善されていくであろう。