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いま盛んな不良債権処理を巡る騒ぎを見ていると、あのバブル潰しの頃を思い出す。 まるで瞬間湯沸器のように、すぐカッとなってすぐ忘れる日本の民族性が、またも出てきたようだ。 おまけに極めて短絡的で楽天的である。 加えて前を向いて走るのは得意だが、後には興味がない。 つまり歴史を参考にしないきらいもある。 そもそも日本を苦しめている不良債権問題の根は、90年に始まった拙劣なバブル潰し政策のためなのである。 誰が言い出したのかは不明だが、当時はバブルが悪とされ、NHKなどは地価の高騰が諸悪の根源とばかりに「土地は誰のものか」という特集を三晩連続で放送し、バブルさえ潰せば経済は正常化するといっ…
[ 2001/04/12 00:00 ] コメント(0)
一人勝ちを謳歌していたアメリカの株式市場が大揺れに揺れている。 NY市場の方は基幹産業、いわゆるオールドエコノミーと呼ばれる企業が多いため、せいぜい20%程度の下げに留まっているが、ニューエコノミー関連の多いナスダック市場の下げはきびしい。 約70%も下げて代表的なヤフーなどは200ドル台から10ドル台へと惨憺たる有様となっている。 この下げで吹っ飛んだ富は約4兆ドル(約480兆円)と言われているので、ITバブルに踊った投資家はひどい目に会ったことになる。 ブームは所詮ブームであり、天まで届く株などなかったということだろう。 しかし、一方で大いに評価を上げた投資家たちもいる。 な…
[ 2001/04/05 00:00 ] コメント(0)
昨年の世界経済は5%成長という極めて高い年となった。 年央からのネット株崩壊の影響はあったにしても、それでも異例な高さだったと言えよう。 残念ながら日本はITブームに一瞬沸いたものの、その後は腰砕けとなり、この世界経済の高度成長に見事に乗り遅れてしまった。 その原因は一言で言えば相も変わらず先送りの体質が抜けなかったことと、政治のリーダーシップが一番肝心時に自民党内の党利党略優先によって、すっぽり抜け落ちていた事である。 本来であれば株価が二万円台を回復し、東証の時価総額が500兆円近くまで増加した昨年の今頃に、思い切った政策を打ち出し、21世紀の日本のあるべき姿を示せていれば、…
[ 2001/03/29 00:00 ] コメント(0)
日銀による実質ゼロ金利、量的緩和政策、アメリカのFRBによる今年第34回目の金利の引下げ、そして森・ブッシュ会談などなどではっきりしてきたことは、どうやら今年は世界中でカネがジャブジャブと余る年になりそうだ、ということである。 日本がデフレ下にあることを日本政府が正式に認めたことによって、日本の採るべき道もはっきりしてくるだろう。 首脳会談でも森首相は、やるべきことのプライオリティをはっきりさせよと言質をとられているし、これはつまるところまずデフレを克服することが一番然る後に不良債権処理、そして財政再建という道筋になるはずである。 橋本政権はこのプライオリティを間違えて、いきなり…
[ 2001/03/21 00:00 ] コメント(0)
アメリカ経済の変調とともに、これまでアメリカ経済の強さだけが頼みの綱だった世界経済に大激震が走りはじめた。 日本も98年10月の金融システム不安を何とか回避し、その直後に始まったIT相場のおかげで一瞬息を吹き返したのだが、そこで一休みしてしまい、抜本的な改革の手を抜いたツケを、アメリカ市場の下げとともに一気に支払わなければならなくなってきた。 つまり、もう先送りは出来ない瀬戸際に立たされたのである。 もともと日本には変化を嫌ったり避けようとするきらいがある。 戦後長々続いた右肩上がりの経済のおかげで、たとえ問題があっても先送りしているうちに景気も株価も地価も、いつの間にやら良…
[ 2001/03/15 00:00 ] コメント(0)
やっとそれらしい株式市場対策が日本にも出てきはじめた。 先週水曜日の日経のトップ記事に自民党の一連の対策が報じられ、それがたとえ観測記事であるにしても大層結構なことだし、やっと本気に取り組みはじめたかと同慶の念に耐えない。 ただ問題なのは、これだけのニュースが出たにもかかわらず、当日の株式市場は下げて終わり、少しも好感しなかったことである。 多分市場ではどうせお題目ばかりを並べただけで、実際に実行されるはずもないと読んだのであろう。 もう既に与党内からも反対の声が出ているし、例によって不公平な税制だとか、金持ち優遇策は怪しからんと言った世論を気にしているのは確かである。 …
[ 2001/03/08 00:00 ] コメント(0)
「災害を未然に防いだ人は英雄になれない」とか。 将にその通りで災害が起きなければ、その功績は目立つまい。 本来政治や行政の役目は災害を未然に防ぐことなのだが、いまの日本に最も欠けているのがその任に当たるべき人材だろう。 神戸大震災などはその好例で、関西地方には地震がこないという考え方が政治や行政に強かったがために、実際に起きた時の対応策などまるで見当たらず、貴重な人命を失ってしまったし、バブル期にもバブルを潰せばどうなるかなどまるで念頭に入れずに、ただやみくもにバブルを潰してしまい、いまだにその後遺症に苦しむ破目となっている。 この原因は政治や行政がその本来の使命を忘れてしまって…
[ 2001/03/01 00:00 ] コメント(0)
株式市場に限らず全ての市場にとって最大の材料は変化である。 今日も昨日と同じだった。 明日も今日と同じだろうといった状態が続けば、どんな市場だって動きようがない。 昔はよく「株屋殺すにゃ刃物はいらぬ、寄引同値でざら場なし」という戯れ言があったが、将に言い得て妙とはこのこと、変化がなければ市場は退屈極まりないものとなる。 変化があるからこそ市場は退屈ではなくなるし、時として非常に刺激的なものとなるのである。 一口に変化といっても目にみえるものもあるし、全く目に見えないものもある。 なかでも目に見えない変化に対応するのが一番難しい。 目に見えれば理解も出来るし、どうすべきかも判り…
[ 2001/02/22 00:00 ] コメント(0)
外国の日本を見る目が、最近とみに険しさを増している。 アメリカ経済の減速が日毎にハッキリしてくるにつれ、いやでも日本のもたつきぶりが気になってくるのだろう。 なかでもリードーであるべき首相の一挙手一投足が、本当にこの人は何かを真剣に考えているのだろうかと、疑わせることばかりなのだから、彼らの苛立ちもその極に達するのも無理はない。 未曽有の不況に入っているというのが正しい認識なのだが、リーダーたる首相がこんな有様だから、財政も金融も自分達の面子や立場しか考えなくなる。 これだけの経済規模を持ちながら、ここ数年間もGDPの名目成長率の方が実質成長率より低いという状態になっているのは不…
[ 2001/02/15 00:00 ] コメント(0)
株式市場の下落に驚いて、これは大変とばかり株価対策論議が盛んである。 いつも感じることだが、米国などと比べると日本の政策担当者たる政府も行政も足元に火がつくまで腰を上げないきらいがある。 銀行や生保の破綻や経営難に際しても、もっと事前にリスク対策を講じておけば、損害も修復のコストも安くすむのに、どうにもならなくなったところで対策を考え始めるから、いつも後手後手となり結果として国民の富を大きく傷つけてしまう。 これは将に政策の怠慢であり、欧米であればたちまち責任問題となって担当者は首をそろえて打ち首だろう。 本来政府(官も含めて)のやるべき第一の仕事は、国民の生命と財産を守ることで…
[ 2001/01/25 00:00 ] コメント(0)
三原淳雄言いたい放題
略 歴 1937年 大分県出身(満州国生まれ) 1955年 県立大分舞鶴高校卒業 1959年 九州大学経済学部卒業 1959年 日興證券入社 1970年 ノースウエスタン大学経営大学院留学(企業派遣) 1971年 スイス銀行チューリッヒ支店勤務(日興證券から) 1972年 日興證券ニューヨーク支店勤務 1974年 日興證券ロスアンジェルス支店長 1976年 日興證券退社 1980年 三原淳雄事務所(株式会社 インパルス)設立 経済評論家として活動を開始する 1999年 東証ペンクラブより永年証券界の為に尽くした功績により東証ペン文化賞で表彰される 2011年 2月8日、急性肺炎のため神奈川県茅ケ崎市の病院で死去。73歳没 役 職 社団法人 日本商品投資販売業協会 理事 東海東京調査センター 理事 日本IFA協会(NPO)理事長 大阪経済大学大学院 客員教授
ぐっちーさんの 金持ちまっしぐら
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