2009/12/26 11:55 | 言いたい放題 | コメント(7)
天皇陛下に申し訳なくて
昭和天皇が崩御された時に「文芸春秋」で、国際大学の宮尾教授と「諒闇不況が来る」という対談をしたことがある。若い人はご存じないだろうが、戦前はいまキャリヤーといわれている官僚は勅任官であり天皇の官僚だった。したがって自分が、もし汚職などはしたない行為をすれば、それは天皇陛下に恥をかかせる結果となる。だから清貧に甘んじても国家のために働くのが官僚の役目という意識が強かった。
国民が「政治は三流、経済は一流」と胸を張っていられたのも、当時の役人が国益を考えて後押ししてくれていたからである。その役人の規範の原点だった。天皇が崩御され昭和が終わると、役人の縛りや規範が無くなりやりたい放題、ばれなければいいとなって役人天国となり、国を誤るのではないか、当然ポピュリズム、衆愚政治となり結果として日本は思わぬ大不況になるだろうという趣旨の対談だった。
折からバブルを潰せといった大合唱が始まりつつあり、行き過ぎたバブル潰しに対する懸念もあったのだが、案の定バブルを強引に潰した結果「失われた20年」となり「坂の下の池」へとだらだら日本は下り始めたのである。
さて昭和の時代の日本の勢いは株や不動産市場が元気だったからである。もちろん行き過ぎは市場につき物で「日本を売ればアメリカが4つ買える」など、明らかにバブルだったが、もともと放っておいても潰れるからバブル、それをこのままでは一生家が買えない、何が何でも土地を下げろとか、株を持っている人と持ってない人の格差が広がる、だから株も下げろとなって日本経済はがたがたになってしまった。
発想を変える
腰の据わった官僚がいれば、政府に愚かな政策は止めろと進言したかも知れないが、率先してバブル潰しに権力を使って加担してしまった。その後も不況対策を口実にあちらこちらに権限を延ばし、天下りのやり放題。それもこれも日本人の誇りだった「恥を知る」気持ちが忘れられたからだろう。
さてぼやいていても始まらない。来年は失われた20年を反面教師として今度は不動産と株式市場の活性化を計らねばなるまい。方法はいくつもある。まず住宅だがいまや子供も居なくなって空き部屋だらけの二階家に住むジーサン、バーサンたちがマンションなどに住み替える時には一切税金は取らない、またその家を買って入る子育て家庭にも不動産に関わる税金を免除すれば、不動産市場は一気に元気になるし、移動につれて消費も増えるし消費税で国も稼げる。一石三鳥の効果があるのではないだろうか。勿論国には一銭も負担してもらわずに住む。
株式市場には「1000兆円市場を目指す」という大命題を与え、外国企業の誘致など制度、税制の大改革をやればいい。沖縄を金融特区にすれば沖縄も基地、観光、金融で潤うのではないか。
一時は世界の約4割の時価総額を誇っていた日本も今や10%そこそこ。アメリカがこの20年で時価総額を3倍にしているのだから、アメリカのいいところは見習って何としてでも資産市場を活性化することだ。1000兆円はたしかに夢に近いが、夢が無いといわれている日本にとって、誰もがもっと幸せになれる資産市場の活性化をぜひやりたいし、これを来年のテーマとして精一杯孫の時代のためにも叫んでいこう。「為せば成る」というではないか。
当社に無断で複製または転送することは、著作権の侵害にあたります。民法の損害賠償責任に問われ、著作権法第119条により罰せられますのでご注意ください。
7 comments on “天皇陛下に申し訳なくて”
コメントを書く
いただいたコメントは、チェックしたのち公開されますので、すぐには表示されません。
ご了承のうえ、ご利用ください。
『枯れ木に花を咲かせましょう』
と声を撒くにしても、
灰は要るのです。
しかも忠犬の・・
忠犬とは中産階級だとしても、
今は痩せ衰え、燃やした処で、日比谷の枯れ枝に撒き散らす程も見込めない。
何方かの枯れ枝にパラパラ撒いて
『花を咲かせましょう』
と呪文する事は出来るでしょうが・・
クローンやバイオで多量生産可能としても、
税を納める事を知らなんだ、
と申される太政大臣では、
サブロウった下人の武家が台頭するのは、歴史の教えであります。
『枯れ木に花を咲かせましょう』
とぐっちーにも振りかけましょう・・バイアグラになるから止めろって??
見えぱりめ・・・
税率10%→20%。
100万円までは無税。
おちょくってる!
税率10%の堅持。
もしくは1000万円までは無税。
証券業界もおとなし過ぎるのでは?
ちょっとその意見には賛成できません。
昭和の繁栄は,製造業が作ったものです。
その結果として株と不動産が上がったわけです。特に株自体は,価値を生みません。
現在の日本経済の苦境は行き過ぎた円高です。
減税と補助金のセットで売れに売れたエコカーですが、補助金の方は半年待っても貰えていない人がいるそうです、こう資金効率が悪くてはせっかくの勢いも萎えてしまいます。どの道経済対策が必要であるなら、補助金よりも減税の方がシンプルで即効性もあって良いと思います、第一ピンハネされる心配がないので減税した額の100%が本来の目的に使われ効果もより大きいはずです。ピンハネと丸投げが繰り返される公共事業ではこうはいきません、お役所の仕事を増やしすぎです。
22年度の予算案がようやく決まった。この予算で何が頭にきたかというと、米農家への個別所得補償である。究極の選挙目当てのバラマキそのものである。やる気のある専業米農家の競争力を削ぎ、やる気のない兼業米農家に満遍なく金をバラマクとは、一体どういうことなのか。転作で大豆とか麦とかを作っていた農家もおそらく納得いかないだろう。民主党は日本の農業を選挙目当てでメチャクチャにするつもりか?これだけはどうしても納得がいかない。民主党に入れた農家でない皆さんの認識を聞きたい。
単純な話だと思うんですけどね。
成長がとまったのは物資があまねくいきわたったから。そして戦争によるリセットという大技が使えなくなったから。
95年のパソコンブームの瞬間的な盛り上がりとその後のあっという間の収束を見て学びました。いままでの経済成長というものもこれのちょっと規模の大きな繰り返しだったんだとね。
それでも次々に「買うべきモノ」が開発されているうちは成長が続いたわけです。食料や物資のつぎはマイホームや自動車、さらには何だかんだと理由を付けた公共投資など・・・。
でもここにきてとうとう行き詰った。しかし投資資金はあまっていて利益を求めている。そこで今までは投資の対象にならなかったものまでいろんな技を駆使して無理やり売り出した結果が昨年以来の事態、ということだと理解しています。
こういうことは皆さんなんとなく分かっている。経済の知識が乏しくてもね。だからああいう選挙結果にもなったんじゃないでしょうか。
もう成長はない。そもそも成長なんて一時的なもので持続させようというのが無理なんです。なにせもう買いたいものなんてないでしょ?
本日、お正月用のお酒とお菓子と本を買いに行きました。
投資関係の本も1冊、と思い、書店で平積みになっている本を眺めていて・・・一年の最初にふさわしい、相場に向かう考え方的な本を読みたいと思って探したところ・・・もくじを読んで、これがおもしろそうだと思って買って帰りました。
「バフェットと竹田和平 富を築く大富豪の教え」
さっき、著者に気付いて、めちゃくちゃびっくりしました。(買うときに気付けってかんじですね・・・とゆうか、もっと早く買えというかんじですね・・・)
年明け、ゆっくり拝見させていただきます。