2009/03/16 00:00 | 言いたい放題 | コメント(0)
中学生に教えられた
日経新聞と野村証券が毎年中・高・大学生による株式投資のポートフォリオを募集し、優勝チームにはNY証券取引所見学というご褒美が出る。
今年で9年目(応募総数約2000、審査委員として参加)その優勝レポートの巻末に感想文が書かれていたのだが、そっくりその言葉を引用しよう。
世人は言う。「取れば富、与えれば失う」と。なんという間違いか!農業にたとえよう。けちな農夫は種を惜しんで蒔き、座して秋の収穫を待つ。もたらされるものは餓死のみである。良い農夫は良い種を蒔き、全力をつくして育てる。穀物は百倍の実りをもたらし、農夫の収穫はあり余る。ただ集めることを図るものは、収穫することを知るだけで、植え育てることを知らない。賢者は植え育てることに精をだすので、収穫は求めなくても訪れる。 「生財」より
言われてみれば昔は「長者」「お大尽」「分限者」など、資産家を表す言葉があったが、そう呼ばれた人には徳があったし、人相も温和で福相をしていたものだ。
一方で単なる金持ちは「成金」と呼ばれ、むしろ蔑視されていた。
何故自分が金持ちになれなかったのかについても、よく判った。喧嘩早っくて好き嫌いが激しい性格だから、徳など恥ずかしながら全くない。だから折角チャンスに巡り会っても、小ガネがチョロリと入ってきただけ、中学生ごろにこの言葉に出会っていれば、ひょっとしたら人生も変わっていたかも、これを『後悔先に立たず』と言う。
さて、このレポートだが、この子たちの結びの言葉がまた泣けてくる。
あと10年もすれば、私たちは確実に社会に出ます。その時には西郷隆盛の言葉にあるように「植え育てることに精をだす」社会人になりたいです。私たちが受け取るバトンを、次の世代にちゃんと渡せるように、「良い種を蒔き、全力をつくして育てる」人になりたいです。
遅まきながらプリントして机の前に貼っておこう。
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