2004/07/05 00:00 | 言いたい放題 | コメント(0)
日本の縮図、プロ野球界
真に野球が好きで野球を愛する人たちのために、野球を国民全体のスポーツとして、もっとあらゆる階層の人に支持して貰いたいという、そんな熱意は残念ながら伝わってこない。日本が12球団で既得権を守っている間に、アメリカのメジャーリーグは何度も危機に遭遇している。国民の野球離れもあったし、一部のチームが札束でスター選手を集め過ぎたり、それに不満な選手たちのスト騒ぎもあった。
しかし、その度毎に熱心なファンの声が湧き起こり球界の体質は改善され、地域を代表するチームも続々と誕生し、再びアメリカの国技としての野球は復活を遂げたのである。日本の球界には残念ながそんな努力は見られない。それどころか魅力を失った日本の球界からは、野茂もはじめとしてイチロー、二人の松井などスター選手がどんどん大リーグに流出してしまった。特に野茂選手が大リーグに移った時などは、球界挙げてまるで裏切りでもしたような雰囲気であり、一昔前に大企業を辞めたサラリーマンたちが脱藩者扱いされた姿とそっくりである。排他的で自分の価値観でしか判断せず、他の意見は耳を貸さない。そして変化に取り残され、それでもまだ自分たちの価値観にしがみつき当面を取り繕うことしか考えない。
年金の問題もプロ野球も根は同じにしか見えないのである。年金問題も何れ介護の問題になるし、次は健康保険が破綻するだろう。知りつつ放っておくことを未必の故意と言うが、責任のある立場の人々のこうした不作為によって国が滅びるのは何としてでも止めなければなるまい。本当に野球が好きな人たちによるクラブチームを続々作り出せるような、また自分たちで国をよくしたいという人が気軽に改革に参加出来るような、そんな環境作りがいまの日本には何よりも求められているのである。
近鉄の騒ぎを野球だけのものにするのではなく、ぜひ日本を変える大改革運動につなぎたいものである。
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