2012/04/05 05:39 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、2月の輸出は2%減
昨日、ABS(オーストラリア統計局)が発表した2月の豪の輸出は前月対比2%減少して貿易収支はAUD480mnの赤字となり、2010年以来、2番目に大きい赤字となりました。 事前の市場関係者の予想では、1月のAUD971mnの貿易赤字から、2月はAUD1.1bnの貿易黒字に回復すると期待していました。というのも1月の数字は中国の旧正月といった特殊要因で一時的に輸出が低下し、2月はその要因が剥落するので貿易収支は改善すると期待されていたからです。
主な内訳としては、農業部門の輸出が9%減少し、最大の輸出である鉱山部門の輸出は3%減少してAUD16.6bnに留まりました。 特に石炭の輸出は悪天候に加え、ストライキの影響もあって16%も減少しています。 2月の輸出量そのものは1月に比べてやや改善しましたが、それ以上に価格の下落が響いた形になっています。
これを受けて、CitiのエコノミストJosh Williamson氏は「今日の数字はショッキングなもので、1月にAUD971mnの大きな貿易赤字に転落した後も、豪の貿易は回復していない事を確認した」とコメントしています。
また、ドイツ銀行のエコノミストAdam Boyton氏も「豪のこれまでのような鉱山部門の超巨大な黒字(Super-size surplus)は、もはや終ったかもしれない」と指摘しています。
今日の数字を受けて、豪ドルは対米ドルで1.02ドル台まで売られ、株式市場でも一時的に前日比0.4%下落しました(その後、為替市場も株式市場もやや買い戻されています)。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
現在有料版にはお申し込みいただけませんのでご了承ください。
当社に無断で複製または転送することは、著作権の侵害にあたります。民法の損害賠償責任に問われ、著作権法第119条により罰せられますのでご注意ください。
いただいたコメントは、チェックしたのち公開されますので、すぐには表示されません。
ご了承のうえ、ご利用ください。