2019/03/15 05:32 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、企業経営者側は14.4ドル/週の賃上げを提示
昨日、日本の経団連に相当する豪の経営者団体の一つAustralian Industry Group の会長 Innes Willoxは、2019年度の賃上げ交渉の中で労働者に対して週当たりAUD14.4ドルの賃上げを提示しました。これは年率2%の上昇であり、ここ数年で最も低い賃金の伸びとなっています(ちなみに去年は+3.3%、2年前は+3.5%)。
尚、豪のもう一つの経営者団体Australian Chamber of Commerce and Industryは、労働者に対して週当たりAUD12.95ドルを提示しており、この提示額より若干高い水準となっています。
Innes Willox会長は
(1) 企業経営は、調達コストの上昇(特にエネルギーコストの上昇)と、全国的に生産性が伸び悩む中、奮闘している。その中に会って、雇用環境は堅調に推移している。
(2) しかし、建築、小売り、自動車販売などのビジネス コンディションは悪化しており、将来的には、労働市場にもその影響が及ぶだろう。
(3) インフレは弱い水準で推移しており、今回の賃金引上げ(2%)でも実質的な家計所得は上昇するため、消費力は増加するだろう。
(4) 現時点では、低い賃金上昇が問題ではない。寧ろ、現在の所得税のシステムでは、賃金を上げても中低所得層の可処分所得の増加分を帳消しにしていることが問題である。
と述べています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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