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2019/02/06 05:22  | 昨日の出来事から |  コメント(0)

RBA、政策金利据え置き


おはようございます。

昨日、RBAは定例理事会を開催し、現行政策金利1.5%の据え置きを決定しました。 理事会後のRBA総裁Philip Lowe氏の声明の主な内容は以下の通りです。

(1) これまで与えられた経済指標から、我々は現行政策金利を据え置くことが妥当であると判断した。理由は、更なる失業率の低下とインフレーションが、足元は緩やかながらも、我々の目標としている水準(失業率が2020年頃に4.75%、インフレ率については2019年が2%程度、2020年が2.25%)まで到達すると期待しているからである。

(2) 今年の成長率は3%程度を予想しており、2020年は鉱山資源の輸出が失速して3%よりも若干下回ると予想している。

(3) 世界経済の見通しについては、引き続き堅調である。その一方で、ダウンサイド リスクが高まっていることも事実である。

また、この日、ABSが発表した12月の豪の小売売上は、前月比-0.1%で、2018年第4四半期では、前期比+0.1%に留まりました。 事前の市場関係者の予想は「前月比変わらず」でしたので予想よりも悪い数字となっています。内訳としては、衣料、家庭用品、デパートの売り上げが足を引っ張りました。特に、不動産価格の下落が大きいシドニーやメルボルンなどの大都市の売上が低迷しています。

更に、この日、ABSが発表した12月の貿易収支は、前月比AUD3.68bnの黒字でした。事前の市場関係者の予想は、AUD2.3bnの黒字でしたので予想以上に貿易収支は黒字でした。内訳としては輸出が2%減少した一方で、輸入が6%も落ち込んでいます。

今後に関しては、アジア向けの天然ガスの輸出の急増と、石炭や鉄鉱石の輸出価格が堅調であることから、2019年の豪の貿易収支は改善するとの予想が大勢です。 一方で、中国経済の失速と米中貿易摩擦の動向が懸念材料となっています。

クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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