2011/05/13 05:30 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、4月の失業率は4.9%と変わらず
昨日、ABS(オーストラリア統計局)が発表した4月の失業率は、季節調整後で前月と変わらない4.9%でしたが、雇用者数は、前月対比22,000人減少しました(事前の市場関係者の予想では17,000人の増加でしたので、市場はこの数字の悪さに反応しました)。
しかし、市場関係者は、今日の数字の悪さを持ってしても過去1年間に30万人の雇用が増えてきたこれまでの景気拡大トレンドに大きな変化はないとし、その一方で、RBAは今回の雇用統計の数字を受けて、早期に政策金利の引き上げる事はないであろうとの見方が大勢です
また、先日、政府が発表した2012年度予算の中で「2013年に向けて雇用を更に50万人増加させる」ことを目標にしており、今後の政府の景気拡大政策が市場の景気に対する期待を下支えしています。
ANZのthe head of currency strategy のGrant Turley氏は、「今回の数字は、今年の四月のイースター休暇が例年に比べて長かったことが影響している」と指摘し、「失業率が5%を下回ってきたことで統計としての数字のブレが大きくなってきており、RBAは、今後、人手不足と賃金上昇圧力の中で難しい舵取りを迫られるであろう」とコメントしています。
また、JPモルガンのチーフエコノミストStephen Walters氏は、
(1)RBAは、今後、数カ月をかけて次の政策金利の変更について考えるであろう(足元的には政策金利の変更はない)。
(2)(豪経済には引き続き)インフレ圧力はあるものの、我々としては6月には政策金利の引き上げはなく、8月頃にあるのではないかと考えている。
とコメントしています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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