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2018/12/07 05:46  | 昨日の出来事から |  コメント(0)

RBA副総裁、金融緩和示唆?!


おはようございます。

昨日、RBA副総裁Guy Debelle氏が、講演会の中で豪銀行による貸し出し抑制は経済を更に悪化させると警戒感を示しました。 主な内容は以下の通りです。

(1) 豪経済が、今後、景気後退局面に入るようであれば、RBAは政策金利を引き下げ、他の中央銀行が行ったように市場から国債を買い取る量的緩和も視野に入れた道を開くことになるであろう。

(2) 現在、豪銀行の貸し出し抑制によって不動産借り入れが減少しているが、このことが経済を失速させるリスクがある。

これまでRBAは、繰り返し「将来的に政策金利の変更があるとすれば、それは引き下げではなく引き上げである」と述べてきましたが、今回、初めて景気動向次第では政策金利の引き下げもあり得ることを市場に発信した事で市場は驚きをもって受け止めました。為替市場では、豪ドルは他通貨対比で売られています。 

背景には、ここにきて足元の景気指標が悪化していることがあります。特に、住宅価格が下落し、これに関連した建築着工許可件数が減少し、今週発表された2018年第3四半期のGDPが第2四半期の年率3.4%から2.8%に失速した事があります。

今回の彼の発言は、必要であれば、豪政府は財政出動をして国債を発行する余地があり、金融面でRBAは政策金利を引き下げ、更には国債を買い取る事で経済を下支える必要性があることを示しています。

クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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