2010/05/11 05:35 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、4月景気信頼度指数、広告件数共に低下
昨日、民間のNational Australia Bank が4月の景気信頼度指数を発表し、前月対比3ポイント低下してプラス13でした。 昨日の数値は長期的な平均値であるプラス7を依然として上回っているものの、2カ月連続で低下したのは今年に入って初めての事です。 また、ビジネス コンディションは前月比5ポイント低下してプラス8ポイントとなっています。 一方で、資本稼働率は82%と前月の82.1%と殆ど変っていません。
RBAの一連の政策金利の引き上げで、建築、運輸部門にその影響が強く出ています。 また、将来の見通しについても、貿易、雇用、企業の集積期待が低下し始めています。 その一方で、銀行部門、製造部門、卸売部門は引き続き楽観的な見通しが続いており、悲観的な見方を相殺した形になっています。
この日、これとは別に、ANZ bank が集計した4月の新聞及びインターネットによる広告件数は発表され、前月対比1.2%低下しました(週平均の件数にして160,660件)。 それでも季節調整後では前年対比で14.9%の増加となっています。 内訳としては、インターネットにより広告件数は、3月対比4月は1.3%低下し(前年対比では14.7%の増加)、新聞による広告面数は同0.7%低下しています(前年同月対比では17.6%の増加)。
これに対してANZのチーフエコノミストのWarren Hogan氏は、
(1)足元、2カ月連続で政策金利の引き上げがあったので、緩やかな広告件数の低下は驚きに値しない(ある程度の低下は織り込み済み)。
(2)しかし、足元の熟練労働者不足、2010年の労働需要の増加期待を見越した前向きな見通しが、今後の労働市場を下支えするであろう。
(3)RBAは、ここ数カ月は施策金利を据え置いて景気の動向を注視するであろう。
(4)5月のRBAのインフレの見通しを上方修正した事を受けて、最近、市場で広まっている「今後のRBAの政策金利の引き上げ余地は殆どない」との見方は誤りある(まだ、引き上げる可能性は残っている)。
とコメントしています。
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