2018/07/13 05:41 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、第2四半期の住宅景況指数は17ポイント下落
昨日、民間のNAB(National Australia Bank)が発表した第2四半期のNAB residential property indexは、前期比17ポイント下落して+6ポイントなりました。この指数の長期的な平均値は+14ポイントですので、一気にこの水準を下回っています。
NAB のチーフ エコノミスト Alan Oster氏は
(1) 今回の下落の大きな要因は、住宅業者の将来に対する信頼感指数が大きく下落し、特にシドニー、メルボルンの大都市の住宅指数が大きく足を引っ張る形になっている。
(2) 内容的には、住宅価格の回復の兆しが見えない事、更には、賃貸価格の改善も見られないことから今回の大幅下落となっている。シドニーの住宅価格はこの1年で4.5%下落し、メルボルンでは2.5%下落しているが、来年にかけては更に下落する事が予想される。
(3) 一方で、現在の下落はアパートなどの集合住宅や投資用住宅の下落が大きい一方で、一戸建て住宅の下落は大きくない。また、引き続きRBAは低金利政策を維持しており、今後、更に大きく下落することはなさそうである。
また、これとは別に、Morgan Stanleyも2018年第2四半期の住宅市場に関するレポートを発表し、それによれば、豪の住宅市場はこれまで10%程度下落し、その背景にはRBAや金融監督庁の銀行に対する監視が厳しくしたことをあると指摘しています。また、同社が作製した住宅市況に関する指数MSHAUSは-1ポイントで、統計を取り始めて以来最も低い水準となっています。また、今後についても、まだ、底値が見えないとして、来年にかけて一層下落する可能性を示しています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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