昨日、RBAのeconomic analysis のヘッドAlexandra Heath氏が、最近の豪の住宅市場について発言がありました。　その主な内容は以下の通りです。

（１） 住宅投資市場は、ここ数年は更に拡大するとは考えていない。しかしその一方で水準自体は高止まりするだろう。
（２） 一部の州都では、住宅産業は引き続き調整局面の中にある。　特に（これまで上昇幅の大きかった）シドニーのあるNSW州では新規住宅を拡大するのは困難であろう。確かに人口は今後も拡大し続けるが、住宅は何もシドニーだけではない。また、豪の住宅市場は鉱山産業などの他の産業の影響も受ける。特に、鉱山関連産業の依存度の高い西オーストラリアでは、その影響が顕著に表れている。
（３） 住宅の家計資産における割合は５５％を占めており、住宅価格動向は家計支出に影響を及ぼすので、その動向を注視している。

尚、豪では、これまで大手銀行に独占されていたリテール　バンキングが、今回の政府による査察（Royal Commission）でその杜撰な経営が露呈し、批判が高まっています。これに対する対策として、リテール　バンキングの競争を促す観点から、２０１９年からFintechなどの銀行以外の業種からリテール　バンキングへの参入が認められることになっており、貸し出しを巡って競争が一層激化しそうです。