2018/06/14 04:59 | 昨日の出来事から | コメント(0)
RBA総裁の講演会から
昨日、RBA総裁Philip Loweがメルボルンで開催された企業経営者のフォーラムで講演をしました。 その主な内容は以下の通りです。
(1) RBAとして、今回の連立政権が打ち出した今後7年間にわたる個人の所得税の引き下げを支持する。これによって家計の負債(主に住宅ローン)が軽減される。と同時に企業経営者は労働者の賃金を年率3%引き上げるべきである。というのも、最近、この国の所得分配が企業側に偏っているからである。これまで、この国では年3~4%の賃金上昇が企業と労働者の暗黙の了解であった。それが現在は2%に留まっている。 その一方で、企業収益はそれ以上に増加している。
(2) 我々は、中期的な目標であるインフレ率を2.5%に引き上げる為に、賃金を引き上げる「銀の銃弾」を持ち合わせていない。 今回の政府の所得減税は、それを可能にする一つの引き金である。
(3) 現在の豪経済は正しい方向に進んでいる。 2018年第1四半期のGDPは前期比1%増加し、前年同期比では+3.1%であった。また2017年第4四半期のGDPは0.5%上方修正されている。
(4) 現在の豪の労働市場には、引き続き雇用のSlag(需給の緩み)があるが、2019年半ばにかけては解消されて、賃金が上昇するであろう。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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