2011/05/06 05:51 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、3月の小売売上高0.5%低下
昨日、ABS(豪統計局)が発表した3月の小売売上高は、季節調整後で2月のAUD20.55bnからAUD20.46bnに低下しました(率にして0.5%の低下)。 事前のエコノミストの予想はプラス0.5%でしたので、予想以上に低い数字に市場は驚きを持って捉えられました。
市場関係者は、その背景として、クイーンズランドの洪水、ハリケーンの影響で鉱業を中心に生産が回復してきないことが消費者の消費行動の足を引っ張っていると見ています。 また、昨日の数字を受けて、2011年第一四半期の経済成長が失速してきているのではないかとの見方も出てきています。
RBAは、これまでも「洪水の影響が「noise(雑音)」のように景気指標に影響する」と指摘してきましたが、昨日の数字の悪さはRBAを驚かせたであろうとの見方をするエコノミストもいます。
JPモルガン オーストラリアのチーフ エコノミストStephen Walters氏は
(1)もし、第一四半期の数字が悪ければ、今後は更に悪化する可能性がある。
(2)今回の数字は、RBAが来月に金利を引き上げる話をする緊急性を取り除くであろう(その必要はないであろう)。
一方で、この日の、ABSは3月の建築着工許可件数を発表し、数字的には2月対比9,1%増加し、小売売上高の低さを相殺する数字となっていますが、市場は小売売上高の悪さにより大きく反応し、豪ドルは、対米ドル対比1.07ドル台から1.07ドル近辺まで売られました。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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