2010/10/28 05:51 | 昨日の出来事から | コメント(1)
支持率低下に歯止めがかからない豪与党政権
今年の7月の総選挙で、現政権の労働と、自由党連合がどちらも過半数を獲得できずに、6週間の政治空白状態に陥り、この間、お互いに少数政党あるいは無所属議員獲得の多数化工作を経てようやく、ジュリア ギラード氏率いる与党労働党が政権を維持したことは、当コラムでもご紹介しました。
しかし、その後の政権運営は、多数派工作のプロセスで、妥協と打算で彼らが基本としたマニフェストはボロボロになってしまし、元来、彼らのマニフェストを支持して投票した選挙民の支持離れに歯止めがかかりません。 例えば、グリーン党を取り入れる為に妥協した「同性愛者との結婚」やキリスト教ではタブーとされる「中絶」を認めることを検討する事に対して「そんなことを検討してもらうために投票したわけでない」と反発を買っています。
また、ジュリア ギラード政権の前政権の首相であるケビン ラッド氏が提唱して総スカンを喰った「二酸化炭素排出税」や、「鉱業部門の超過利益に対する増税」に関しても、腰砕け状態で一向に道筋すら見えてきません(これらは、与党労働党のマニフェストの中核的存在)。 特に、二酸化炭素排出規制については、オーストラリアでは、電力発電の内、80%を石炭の火力発電に頼っています(ご存じの通り、石炭の二酸化炭素排出量は特に多いのですが、この国は石炭の超輸出国ですから仕方がありません)。おかげで、オーストラリアの1トン当たりの二酸化炭素税はUS1.7ドルと、イギリスの二酸化炭素税の17分の1、そして、あの中国の7分の1であり、唯一、韓国がUS0.7ドルとオーストラリアを下回っています。
こうした二酸化炭素排出規制に遅れを取っている事に危機感を抱く現政権なのですが、野党党首であるトニー アボット氏は、「気候(地球温暖化)に関する科学的検証は、がらくた(crap)である!」と言って、この議論を取り合わず、現政権に揺さぶりをかけています(中には、これを真に受ける人もかなりいます)。
そういえば、どこかの国の政権与党では、あれ程、マニフェストに「全ての企業献金禁止」を高らかに謳っておきながら、最近になって「一部の企業献金を認める」との記事が出ていましたが、あれも確かマニフェストの根幹の一つでは、、、、。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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One comment on “支持率低下に歯止めがかからない豪与党政権”
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あてにならない・・のは・・
いずこも・・同じ・・
犬歯も・・チビテきた・・
マニフェスト・・
憧れ・・処女のふり・・童貞のふり・・
太く・・短く・・短足で・・生きる・・
我等が・・柳腰政権・・
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お尻を振って・・歩きます・・
ハイヒール・・要らないのだろうか・??
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