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The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2011/04/28 05:40  | 昨日の出来事から |  コメント(1)

「オーストラリア版 詐欺?!」の後日談


今月4月15日に、このコーナーの「オースラリア版、詐欺?!」で、 「スペイン人と思しき弁護士から、ポール マエハシという顧客が6.95M ユーロの財産を残して死んだにも関わらず、彼の相続人がおらず、このままでは彼の遺産全てが政府に没収されてしまうので、山分けしようとの相談を持ちかけられ、私は詐欺ではないかと思い、近いうちに警察に相談に行きます」と書いたかと思いますが、その後、読者の方から、「あの話はどうなった?」とのご質問をいただきましたので、今日は、その後日談をしたいと思います。

皆さんにこのお話をした翌日、私は、早速、手紙を携えて近くの警察に赴きました。
受付で「あの〜、変な手紙をもらって困っているので、相談したい」と私が言うと、 
受付の女性は「WHAT??」と言って、目をパチクリ。
そこで手紙を見せ、「僕は、こんな大金を貰う資格はないし、これは詐欺だと思うので調べて欲しい」と言うと、女性は手紙を持って奥のオフィスに入ってしまいました。

暫くすると、奥の方で、男性2〜3人とその女性と思しき大きな甲高い笑い声が聞こえてくるではありませんか!挙句に、机までドンドン叩いて笑っている様子。 私は、最初は憮然としましたが、その内、こんなところに、のこのこ来てしまった自分が馬鹿バカしくなり、一緒に自虐的に笑ってしまいました。

ようやく笑いが収まり、そうこうしていると警察の制服を着た男性職員と、その受付の女性が現れて「あなたは、ホワイト ページ(日本でいうところの電話帳)に自分の名前や住所は登録したか?」と聞かれたので、「No!」と答えました。すると男の警察官が、「そうか。 我々が強く思うに(We strongly believe)、これは詐欺だと思う。 従って、この手紙の返事はこれ以上しないように。 それにしても内容的にはよく出来ているね(ニタニタ)。 残念ながらこの警察署では、この手の事件は取り扱っていないので、次の連邦犯罪WEB サイトにアクセスして、その旨を報告してください。 必要があれば、連邦警察の方から指示が来るのでそれに従ってください」と言って、さっきの大笑いでまだ足りなかったのか、ニヤニヤしながら手紙を返してくれたのでした。 

「大笑いしたのはお前だな?! 」と言いたかったのですが、異国の地で事を荒だてては、結局は自分が損と、すごすごとその場を後にし、家に帰っては言われた通りのWEB サイトにアクセスして、手紙の事態を報告して一件落着したのでした。

という訳で、残念ながら、読者の皆様が期待されるような、大捕り物帳もなければ、大金が転がり込んで大儲けする話もなく、極めてありきたりのつまらない決着となってしまい、すみませんでした。

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One comment on “「オーストラリア版 詐欺?!」の後日談
  1. ベルドン より
    後日談

    興味津々の読者としては・・
    理性を・・取り戻されたのは・・
    その金額が・・
    高すぎたのか・・
    低すぎたのか・・
    関心が・・あるのでございます・・・

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