2011/04/28 05:06 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、第一四半期のインフレ率はプラス1.6%と大幅上昇
豪の2011年の第一四半期のCPIは、前期比プラス1.6%と大幅に上昇し、前年同期比ではプラス3.3%となりました。 これはRBAの中期的目標とした2〜3%のレンジを越えており、 事前のエコノミストの予想はプラス1.2%でしたので驚きを持って受け取られました。
これを受けて豪ドルは、将来的にRBAが政策金利を引き上げるとの思惑から、米ドルに対して大きく買われ、変動相場制移行の高値を更新して1.08ドル台まで買われています。
政府関係者のWayne Swan財務長官は「今回の高いインフレ率は、今年初めの大洪水やハリケーンの影響で食料品などの生鮮品価格が上昇した事と、中東の不安定な政治情勢を背景に原油価格が上昇したためで、一時的なものである」とコメントしています。
一方で、HSBCのチーフエコノミストPaul Bloxham氏(元RBAのエコノミスト)は、
(1)今回の数字が新たなインフレの始まりであるとするならば、今後、RBAは再びインフレに対して懸念を持ち始めるであろう。
(2)その場合には、中央銀行は、他の景気指標が更に改善(インフレが鎮静化)するように、更に政策金利を引き上げるであろう。
(3)しかし、当面はこれらの懸念材料を確認する為の確たる証拠を得るまで政策金利は据え置くであろう。
とコメントしています。
また、JPモルガンでは、今日の数字を受けて、8月頃までに(2011年第2四半期のインフレ率の数字を見極めた後に)、政策金利を引き上げるであろうとの見方をしています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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