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The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2018/01/25 05:27  | 昨日の出来事から |  コメント(0)

チューリップ バブルを越えたビッド コイン!?


おはようございます。

今週号の英誌エコノミストに過去のバブルに関するチャートが掲載れていましたのでご紹介したいと思います。

今回、取り上げられた過去のバブルは、歴史上の3大バブル(1637年のオランダのチューリップ バブル、1719年のフランスのミシシッピ計画事件、1720年のイギリスの南海泡沫事件)、更に2000年のアメリカのドット コムバブル、そして今回の2017年のビッド コインのバブルです(発生場所は日本?)。

今回の記事では、これらのバブルのピーク時の高値から3年前の価格を基準として、ピーク時に3年前と比べてどれだけ価格が上昇したかをまとめています。  

それに依りますと、1637年のオランダのチューリップ バブルでは1634年の価格に比べて40倍にまで上昇しました。 また、1719年のフランスのミシシッピ計画事件では、1716年の価格に比べてやはり40倍近く急騰しました。 そして1720年のイギリスの南海泡沫事件では、1717年対比で約10倍程度となっています。 更に、最近では2000年のアメリカのドット コムバブルは、1997年に比べて約3倍程度まで上昇しました(個別には10倍以上に上昇した銘柄もありました)。 

しかし、今回の2017年の ビッド コイン バブルでは、2014年の価格対比で60倍にまで上昇し、その上昇ぶりは、史上最大のバブルと言われたオランダのチューリップ バブルをも超えました(ここに史上最大のバブル更新!)。

私は、仮想通貨の将来性について、あるいはその可能性について否定するつもりはありませんが、市場に関わる者として、通常の投資リターンを大幅に逸脱して極めて短期間に60倍も上昇するのはやはり異常であり、それだけ短期間でそこまで上昇する必要(あるいは上昇しなければならない理由)はないと考えます。 

私達は書物を通じて、黒い花の咲くチューリップの球根1個で1軒の家が買えるまで価格が急騰したオランダの チューリップ バブルを「愚かな過去の教訓」として充分に承知しているにも関わらず、いざ、目の前でバブルが起きてしまうと、それが見えなくなるのがバブルのバブルたる所以(怖さ)なのかもしれません。

クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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