2010/10/27 05:26 | 昨日の出来事から | コメント(1)
いまだに日本の株価は割高?
今週号の英誌エコノミストに、世界の主要国の株価インデックスの比較に関する記事がありましたのでご紹介したいと思います。
通常、株価を比較する際にはPER(Price-earnings ratio)を使いますが、リーマンショック以降の急激な景気後退期を経た後では、目先の株価を使うと割高になることがあり、これらを調整した後のPERで比較する方が、より適切な評価が出来ます。 それに基づいて世界の主要国の株価を見てみますと、発展国、ラテンアメリカ、新興国の平均的なPERは共に15となっています(但し、先進国の株価は前年同期比3.3%の上昇に留まる一方で、ラテンアメリカは5.5%上昇し、発展途上国は12.4%も株価は上昇しています)。 そして、この数字が平均値の15よりも高いとその国の株価は割高であり、15より低いと割安と言う事が出来ます。
MSCI Thomson Ruetersによれば、主要国の中で最も割高なのが、デンマークの24となっています(前年同期比株価は22.4%上昇)。 続いて私の住んでいるオーストラリアの19です(同3.7%下落)。 3番目にカナダの19(同6.5%上昇)が続き、その次に、私達の日本の17.5が位置します(株価は前年対比7.1%下落しているにもかかわらず!)。 後は、イギリス、アメリカ、フランスが殆ど平均値近辺に位置し、ドイツの場合は14となっており、株価が前年同月比7%上昇したにも関わらず、まだ割安感があります。 その後は、PIGSのイタリアの13が位置し(株価は前年同期比12.4%の下落)、更にスペインの10が来ます(数字上は割安ですが、株価は前年同期比9,3%下落しており、なかなか手の出しづらいところです)。
それにしても、1991年に日本の株バブルが破裂して20年が経ち、今や当時の4分の1近くまで下落しても、なお、株価水準が他の国に比べて割高である日本の株式市場に、世界の投資家の目は向きそうにありません。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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One comment on “いまだに日本の株価は割高?”
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その分析が・・
正しいとしても・・気に食わない・・
最近・・
エコノミストが・・怪しげな記事を・・
書き散らしている・??・・疑いが・・
平均値が・・
日本のマスコミに・・近づいてきたぞ・・先祖帰りだな・・・