2017/06/08 05:56 | 昨日の出来事から | コメント(0)
2017年第1四半期のGDPは+0.3%
昨日、ABS(オーストラリア統計局)は発表した豪の2017年第1四半期のGDPは前期比+0.3%で、前年同期比では+1.6%でした。事前の市場関係者の予想も+0.3%で前年同期比+1.6%でしたので予想通りでしたが、一部のエコノミストはマイナス成長の可能性を指摘するほど豪経済の成長は緩やかなものに留まっています(2016年第3四半期は-0.5%であった為)。尚、今回のGDPの発表では、2016年第4四半期のGDP+1.1%については、改定はありませんでした。
為替市場では、豪経済のマイナス成長の可能性を一部で織り込んでいましたので、この発表を受けて豪ドルは他通貨対比で買われています。
Capital EconomicsのエコノミストPaul Dales氏は
(1) 今回の数字では、鉱山関連産業の設備投資が増加しており、2013年以来続いた鉱山関連産業の設備の整理統合は終わりに近いことを示している。
(2) 一方で、個人消費については貯蓄率が5.1%から4.7%に低下し、10年ぶりに低い水準にあることから、今後、消費が増加する事は期待できない。
(3) また、住宅関連産業の設備投資も前期比4.4%減少している。背景には、2017年2月のハリケーンなどの悪天候の要因もあるが、住宅建築業界全体が伸び悩んでおり、今後、再び増加に転じることは期待できない。
(4) 今年のGDPに関しては、2017年第2四半期にリバウンドする事はあっても通年で2.2%の経済成長を達成するのは困難であると考えている。 従って、6月6日の定例理事会後のRBAの経済見通しで、総裁が述べた「現行政策金利でも将来的に2~3%の経済成長は達成可能である」は楽観的過ぎであると我々は考えている。
とコメントしています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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