2017/06/07 05:52 | 昨日の出来事から | コメント(0)
RBA、政策金利据え置き
昨日、RBAは定例理事会を開催し、現行政策金利1.5%の据え置きを決定しました(事前の市場参加者の予想通り)。しかし、市場では、最近の豪経済の弱さを先取りして今年末までに政策金利0.25%の引き下げの17%を織り込む水準まで金利は低下(価格は上昇)しています。
理事会後のRBA総裁Philip Lowe氏は「これまでの経済指標を勘案すると、現行政策金利は豪経済を下支えし、また将来的にインフレ率を中期的な目標水準2~3%のレンジまで上昇していくと我々は考えている」とこれまでのスタンスを変えていません。
一方で、この日、ABSが発表した第1四半期の経常収支はAUD3.1bnの赤字でした。事前の市場関係者の予想はAUD500mnの赤字でしたので予想以上に悪い結果となっています。 内訳としては第1四半期の輸出が0.7%の減少となり、事前の市場関係者の予想である-0.4%よりも悪化しました。 これは第1四半期のGDPを0.3%押し下げる効果があり、前年同期比では+1.6%と2009年以来の低い伸びに留待っています。
尚、今日、発表される予定になっている2017第1四半期のGDPは引き続き緩やかな伸びに留まるとの見方が大勢ですが、一部ではマイナス成長を予想するエコノミストもいます。 その一方で、こうした経済の停滞は一時的で、今後2~3年にかけて豪経済は上向くと期待している市場参加者が大勢を占めています(その理由と根拠はよくわかりません)。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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