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2017/04/25 04:41  | 昨日の出来事から |  コメント(0)

IMF、2017年の世界景気見通しを上昇修正


おはようございます。

今週号のエコノミストに掲題に関する記事がありましたのでご紹介したいと思います。

4月18日にIMFは今年度の世界の経済見通しを+3.5%に上方修正しました。 去年までの見通しでは、エマージング マーケットの上方修正が中心でしたが、今年は、先進国の経済見通しを上方修正しています。

背景には、アメリカ経済が好調である事と、将来の景気を占う信頼感指数が高い水準で推移している事が挙げられ、イギリス経済は2016年10月の+1.1%から2017年1月の1.5%に上方修正され、今回は更に+2%に引き上げられています。また、日本も同様に上方修正されています。

しかし、IMFの経済予想は完全にはほど遠く、1990年から2007年までの春の見直しでは、18回中13回は、その後も上方修正されています(ただし、1990年のイラクのクエート侵攻、2007年のサブプライム問題では下方修正)。 この間、IMFが経済見通しを誤った最大の理由は、中国経済の成長を過小評価した為です。

逆に、その後の2008年の世界的金融危機以降のIMFの春の見通しでは、悉く下方修正を迫られています。IMFのボスChristine Lagarde氏も「過去6年間の世界経済には失望した」とコメントしましたが、今回は世界経済が上向き始めていることに自信を示しています。

しかし、同時に彼女は「自国の政治のまずさから『自ら招いた傷(特に貿易面)』で苦しむかもしれない」とも指摘しています(保護貿易に懸念)。これを象徴するかの様に、この発言の数時間前には、メイ首相はイギリスでEU離脱の信を問う総選挙を行うと発表した。 また、トランプ大統領による財政出動政策の動向もどうなるかわからない(政治的に不確実な要素を抱えている)。IMFのチーフ エコノミストMaurice Obsfield氏は「これらの政治要因は、今後の我々の仕事になる」と、その動向次第では(これまでと同様に)下方修正の可能性を示唆しています。

クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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