昨日、ABS(オーストラリア統計局)が発表した６月の豪の小売売上高は、季節調整後で先月比＋０．１％でした。事前の市場関係者の予想は＋０．３％でしたので予想を下回った形になっています。これによって２０１６年第２四半期の小売売上高は、前期比＋０．４％となり、市場関係者の事前の予想であった＋０．５％をやや下回る結果となっています。　

主な内訳としては、食料品の下落が際立ち、前月比で０．６％下落しています。その一方で、冬物衣料の売り上げが好調で、先月比３．５％上昇し、デパートの売り上げも０．７％増加しています。　また、家庭用品も０．３％増加し、オンラインによる売り上げは、先月の＋３．２％から＋３．４％に増加しています。地域別では、ビクトリア州は－０．１％、ニュー　サウス　ウェルズ州が－０．２％、タズマニア州が－０．２％となっています。

Capital Economics のエコノミストKate Hickie氏は
（１） 第２四半期の個人消費が予想よりも弱かったことは足元の個人消費に陰りが出ている事を示している。その結果、第２四半期のGDPは第１四半期の＋１．１％から＋０．５％程度に落ち込むことが予想される。

（２） その一方で、２０１６年後半にかけて個人消費が大きく落ち込むとは考えていない。その理由としては５月と今月にRBAが政策金利を引き下げており、その金利引き下げ効果が、個人消費を下支えすると考えられるからである。