2016/07/28 06:23 | 昨日の出来事から | コメント(0)
豪、第2四半期のCPIは+0.4%
昨日、ABS(オーストラリア統計局)が発表した2016年第2四半期のCPI(消費者物価指数)は、前期比で+0.4%(ン年率で+1%)でした。 事前の市場関係者の予想は+04%(年率で+1.1%)でしたのでほぼ予想通りの結果となっています。この水準は1999年第2四半期以来の低い水準となっています。
内訳としては、医療関連が+4.2%、 石油価格が5.9%、タバコが2.1%、住宅価格が+0.9%となっています。 その一方で、旅行関連が-3.7%、自動車価格が-1.3%、通信関連が-1.5%となっています。
市場では、来週(8月2日)に開催される定例理事会で政策金利の見方が大きく割れています。 インフレ率の低さを見れば、政策金利の引き下げはほぼ確実ですが、その一方で、比較的堅調な住宅市場や労働市場の動向から、今回は政策金利の引き下げがないとの見方もあります。 このことは短期先物市場の価格にも反映されており、8月に政策金利0.25%の引き下げを50%織り込む水準で取引され、2016年12月では78.5%を織り込む水準で取引されています。 尚、今回の数字の発表前は8月で55%、12月で81%織り込む水準まで金利は低下していました(価格は上昇)ので。発表後は寧ろ金利が上昇(価格が下落)した形になっています。
Capital Economics のオーストラリア担当のチーフ エコノミスト Paul Dales氏は「今回の数字で、RBAが政策金利引き下げの道を開いたことは確実である」とし、「更には、今後、政策金利が1%程度まで下がる可能性を示唆している」とコメントしています。
その一方で、IGのチーフ マーケット ストラティジストChris Weston氏は「市場は、8月の政策金利の引き下げを緩やかに織り込む程度に留まっている。 その背景には、5月に政策金利を引き下げた時には、2016年第1四半期のCPIが-0.2%であったことを受けたものであり、今回の+0.4%(年率1%)で、果たしてRBAが政策金利を引きさげるかどうか、市場は確信を持てない状態にある」とコメントしています。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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