2016/03/23 05:35 | 昨日の出来事から | コメント(0)
RBA総裁の講演から
昨日、RBA総裁Glenn Stevens氏がシドニーで講演をしました。 その主な内容は以下の通りです。
(1) 現在のオーストラリアは、他の国と違って様々なショックに対して、金融面、財政面の両方から十分に対応できる余力を持っている。たとえ現在の金利水準が十分に低くても、また、財政赤字がある程度増えても、金融危機の際には、更に金利を引き下げることも財政出動を行うことが出来る。
(2) 現在、Scott Morrison財務長官が2016年度予算を5月3日の提出することになっているが、これを巡って与野党が激しく対立しており、政治的に不安定になっている(予算審議次第では、両院解散して7月に両院同時選挙の可能性が出てきています)。 今後、政治的な不確定要因で豪経済が多少の影響を受ける可能性がある。
(3) 豪の最大の貿易相手国である中国について、現在、中国はこれまでの輸出依存型の経済から内需を中心とした経済への転換を図っているが、これがうまくいくかどうかはわからない。 つまり、これだけの大きな経済規模で果たしてそれが可能か、いままでだれも見たことがないからである。
(4) 豪国内では、2015年後半の豪経済は3%の経済成長をしており順調である。 今後に関しては、ビジネス サーベイ、労働市場を注視していく。 最近のビジネス サーベイでは好調を維持しているが、労働市場のデータに関してはやや曖昧さが残る(暗に、今回の数字(失業率が先月の6%から5.8%に下落した事)に関して疑問を呈した形)。
クロコダイル通信は2019年12月末日をもって連載終了となります。
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